【有馬記念全頭特集】トゥザワールド
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コラム
有馬記念の翌日に東京大賞典、その翌日にKEIRINグランプリという鬼日程はどうして組まれたんでしょうか。ちょっと場所的に今年はKEIRINグランプリには参戦できそうにありませんが、長渕剛を起用してのPRはなかなか面白そう。今年も主要全レースを当てて良い年の締めくくりとしたいです。
徹底分析トゥザワールド
血統
父キングカメハメハ
母トゥザヴィクトリー(サンデーサイレンス)
全兄トゥザグローリーに代表されるように典型的なGIIハンター血統。GIで底力は足りないが、重賞クラスなら大いばりができるタイプが多い。
トゥザレジェンドにしてもトゥザグローリーにしてもキングカメハメハ産駒にしては成長が遅いタイプで、トゥザワールドに関してはその二頭よりも仕上がりが早い。その分奥が深いタイプな可能性はある。
馬キャラ
キレる脚がないため東京コースや京都外回りコースでの瞬発力勝負は厳しい。また菊花賞でもわかったように血統配合的に長距離レースは難しい。ある程度までの距離でキレ味を必要としないレースで好走するタイプだ。同配合のラブリーデイと全く同じ馬キャラと言ってよい。
ある程度先行した上で持ち味の持続的なスピードを活かして、早めスパートで自身もバテながらも後ろも脚を使わせるような競馬が得意。だから弥生賞や皐月賞のように自分でレースが作れるような時に強い。後手に回るとキレ負けするので展開予想や枠順には注目したい。
得意なレース
直線での坂の有無は問わず、中距離レースで瞬発力を要求されない展開
トゥザワールドは菊花賞までは過大評価されていたが、あそこでの凡走で今度は逆に過小評価されている馬のように思う。
この馬は現3歳世代の中ではイスラボニータ、ワンアンドオンリー、トーホウジャッカル、サウンズオブアースと並んで屈指の能力は持っています。菊花賞はただ距離が長かっただけ。トゥザグローリーも天皇賞で凡走していますし、この配合では走れない距離だったのです。
ベストコースランキング
1位:中山芝2000m
2位:京都芝2000m
3位:阪神芝2000m
とにかく内回りでキレ勝負にならない舞台が良いでしょう。その意味でも弥生賞でとても強い競馬をした中山芝2000mなんて向いていると思います。
苦手なレース
長い直線での瞬発力勝負
トゥザワールドが苦手なレースはこれに尽きます。末脚比べでは勝負にならない馬なのである程度前々で地力勝負に持ち込みたい馬ですが、直線が長ければ瞬発力は必至。そういった展開にならないコースが向いています。
有馬記念ではどう評価すべきか?
世代屈指の能力の持ち主で菊花賞はノーカウントでOK。その菊花賞で怪我したという情報があったのでそこらへんはきちんと状態を見ていくべきだとは思いますが、全兄トゥザグローリーが二年連続で大穴をあけた舞台。このトゥザワールドも穴には実に面白い存在と言えます。
今年は逃げる馬がヴィルシーナくらいしかおらず、恐らくかなりのスローペースで進む有馬記念になると思います。そうなった場合に有利になりそうなのは「先行勢」と「瞬発力ある差し馬」。トゥザワールドは前々でレースを運べますので、今年の有馬記念にはかなり向きそう。
これからの本格的な分析次第では本命級の評価をしてもいいかもしれません。
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