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福島記念 [1] 2パターンの差し馬を理解する

公開日: : 重賞レース考察・予想

なんだか、この導入部分も毎回まともなこと(まともではないと思うけども)を書いているのもどうかと思ってきたので、この導入部分くらいは好き勝手にやろうかと思っている今日この頃。きちんと下の考察部分からは割とまじめな予想を書くので、次回からはここはフリースペースとさせてください(笑)さて、福島記念。

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小回りコースを理解する

【2013年】

1着:ダイワファルコン 3-5-2-2

2着:マイネルラクリマ 3-3-2-1

3着:ラブイズブーシェ 11-9-12-16

【2012年】

新潟開催なので省略

【2011年】

1着:ダンスインザモア 15-15-15-14

2着:ディアアレトゥーサ 6-6-6-4 

3着:トウショウシロッコ 13-13-13-9

【2010年】

1着:サニーサンデー 2-2-2-2

2着:トウショウシロッコ 10-10-9-7

3着:トーセンクラウン 14-14-12-7

【2009年】

1着:マンハッタンスカイ 2-2-2-1

2着:マイネルキッツ 7-8-8-6

3着:グラスボンバー 13-14-8-6

 

過去5年の3着内馬の馬名とコーナー通過順位を並べてみたが、意外な事実に気がつかないだろうか?

小回りコース=逃げ・先行有利

のイメージに対して、

馬券内の馬の半分は差してきた馬なのである

だから、安易に前走あがり3Fが早い馬を買えばいい、なんていう発想はお粗末だ。なぜこの小回りコースの福島記念で差し馬が台頭しているかをちゃんと考えたい。同じ差し馬といってもパターンの違う差し馬がいることをご存じだろうか?

 

「絶対的に差せる馬」と「相対的に差せる馬」

私は差し馬には大きく分けて2種類のタイプがあると思っている。

ひとつは絶対的に差せる馬

もうひとつは相対的に差せる馬

この2つを簡単に解説したい。

絶対的に差せる馬とは、ヨーイドンで同じ位置からレースをした場合に早い馬。スローペースで馬群がだんご状態で流れて直線だけの競馬になった場合にこういう馬が台頭してくる。上がり33秒台前半とか、ときには上がり32.7とかで差し切ってしまう馬だ。

ジェンティルドンナやハープスター、アロマティコなどの馬は絶対的に差せる馬で、自ら早い脚を使おうと思って使える馬と言い買えることもできるだろう。だからこそこれらの馬は前半スローで流れて、直線勝負になりやすい東京コースや新潟コースでの成績が凄まじい。
ハープスターが最も衝撃的なレースを見せたのは新潟2歳ステークス、ジェンティルドンナも東京とそれ以外では全く成績が違ってくる。

逆に相対的に差せる馬とは、絶対的な早さでは走れないけども、他がバテたところを差し切れる馬の事を言う。

典型的な例がついこないだアルゼンチン共和国杯で説明したデスペラードがそれだ。この馬は芝コースでは絶対的な差し馬ではない。東京コースで上がり33秒台が使えるような馬ではなく、自分から動く差しは苦手だ。だから私はアルゼンチン共和国杯でデスペラードを嫌った。

だが、他が止まる時に差せる相対的な差し馬としては超一流。こういった相対的な差し馬は主に長距離戦などで上がりがかかったときに台頭する。デスペラードが好走したのは3600mのステイヤーズステークスに、馬場が渋って時計がかかった京都記念。相対的な差し馬だけに周りがとまるということが差せる条件になってくる。

 

小回りコースの差し適性とは?

では、福島記念、福島コースで差し馬が台頭している理由はなぜか?

それは小回りコースで相対的な差し馬が恩恵を受けるからである

普通に考えれば、小回りコース=直線が短い、ので差しは届かずに先行有利という風になるだろう。実際それがあてはまるケースもかなりある。

だが、直線が長いコースではまったくダメだけれども、小回りコースでだけ台頭する小回り巧者の相対的な差し馬というのが存在している。これも一種の馬キャラである。

なぜ、小回りコースで相対的な差し馬が好走するのか?それは福島記念のラップ構成を見れば一目瞭然だ。

【2013年】
前半3F:33.7
後半3F:34.9

【2011年】
前半3F:35.4
後半3F:35.6

【2010年】
前半3F:34.0
後半3F:36.4

【2009年】
前半3F:34.9
後半3F:36.4

おわかりだろうか?
全ての年で前半3ハロンより後半3ハロンの方が時計がかかる前傾ラップになっている。

福島コースなどの小回りコースはスタートのポジション争いが激しくなるほか、直線が短いことをみんな知っているため、道中も激しいポジション争いになる。そのため道中息をつく部分がなくなり、最後の3Fは必ず時計がかかるのだ。

最後に時計がかかる

これは先ほども出てきたフレーズではないだろうか?
そう、相対的な差し馬が台頭できるのは、周りが止まった場合。だからこそ長距離コースに加えて、

福島記念などの小回りコースでは相対的な差し馬が台頭するのだ

だから、差し馬を一緒くたにして「前走の上がり時計を重視!」なんて予想は私から言わせれば破たんしている。上がり3Fが早い馬が全てこの舞台に向くわけではない。東京でしか走れない馬だっているのである。その辺を解説せずに差し馬が有利と説明するのは少し間違った解釈だと理解していただけただろうか。

きちんと馬キャラを見極めて、小回りコース適性の高い相対的な差し馬を見極めること。それこそが福島記念的中への近道だと私は考えている。

 

血統やデータをまだ見ていないが、相対的な差し馬という点で福島記念に合いそうな馬はこのあたりか?

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