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【2016】菊花賞 / 有力馬考察(サトノダイヤモンド、ディーマジェスティなどの徹底分析)

公開日: : 最終更新日:2016/10/19 GIレース考察・予想

今日は10/23(日)に行われる菊花賞のレース考察を行います京都芝3000mで行われるGI戦です。その前に余談を少し。

 

おととい書いた菊花賞の記事の反響が凄くて、Twitterやらメールやらでたくさんの感想などを頂きました。全て読ませていただきました。ありがとうございました。

近頃、なかなか時間が取れず、バッタバタの日々が続いていたので、ブログの1記事に2時間も3時間もかけて書いたのが久々だったので、やはり内容はかけた時間に比例するということでしょうか。

なんだかんだで私と読者様の一番の繋がりはブログだったりメルマガの「文章」の部分が一番大きいと思うので、この部分は忙しくても怠らずにきっちりと書いていこうと思った次第です。これからGIが続いていきますので、きちんと時間をかけて毎週やっていければと。

最近はイベント出演だったり企画、ツイキャスなど新たな試みの方を重要視していた面もありますが、きっちりと原点回帰で見つめ直してみようと思います。という関連もあるのですが、ちょっと今年末のイベント開催はいったん白紙でブログに集中しようかとも考えております。

というのもようやく時間が取れて内容充実できるときに自分で首を絞めてもなぁと考えた次第で。もう少し面白そうな企画が生まれた時に実施した方がいいのかもなとも思いました。もしかしたら直前告知でサクッと小規模イベントなどはやるかもしれませんが、今年末はブログに集中させていただくかもしれません。

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【2016】菊花賞 予想考察

菊花賞 有力馬考察

サトノダイヤモンド

最強世代と呼ばれているこの3歳世代だが、その中でも最もファンが多く、最も強いと思っている人が多いのがこのサトノダイヤモンドなのではないだろうか。

新馬戦は道悪馬場を一頭だけ別次元の競馬で勝利し、2戦目は旧エリカ賞を快勝。もうこの時点で「きさらぎ賞では逆らっても仕方がない」との評価で断然人気でも本命に推しましたが、その通りにきさらぎ賞では父親ディープインパクトを凌ぐパフォーマンスを披露。その後の皐月賞、日本ダービーでは期待に応えられてはいませんが、間違いなく3歳世代のエース級という認識で問題ないでしょう。

この馬のイメージはきさらぎ賞のパトロールビデオで皆さんが感じたようなレースセンスの塊、といった印象が強いか。父ディープインパクトはその圧倒的な素質を残り3ハロンに凝縮して発揮していた印象ですが、その素質をレース全体に満遍なく発揮できるようなセンスの良さをこの馬からは感じます。総合力高いディープインパクトという感じですね。

素質面は今更言うまでもなく相当のものがあると思いますし、生まれる世代が2つ早かったらクラシック3冠は間違いなかったはずで、そうなっていたらもしやすればサドラーズウェルズをガリレオが超えたと言われるように、ディープインパクトをサトノダイヤモンドが超えたという評価になっていたかも。ただ、どの世代に生まれるかというのも言ってみれば才能の一つなのでしょう。この馬に関しては生まれた世代が悪すぎた。

さて、前置きが長くなりましたが、結局、今回の菊花賞では走るのかどうなのかというのが本筋。前述の通り、能力面では抜けきっているのは間違いないはず。父ディープインパクトは長距離戦は得意ではないですがこなすタイプですし、そこまでの距離不安はないはず。問題はそこよりも母系の軽さでしょう。母マルペンサはダンジグの系統で特別スタミナ寄りの血脈はなし。2000mGIの銀杯を勝っているので特別に短距離シフトではないのでそこまで心配するほどではないと思いますが、血統面で強調できるものはないと思います。

神戸新聞杯のレースぶりを見てもルメールは相当に折り合いに気を使って乗っていた印象ですし、以前のイメージほど完全無欠な馬という感じはなくなってきているか。ただ、あのリアルスティールですら折り合い欠きまくりながら3000mを能力だけで走りましたし、この馬も能力だけである程度は何とかしてくるはず。昨年のような中弛みのラスト3ハロンに特化したレースになるならば勝利の可能性はかなり高そう。逆に縦長でスタミナが要求されるレースになれば、4〜5着ぐらいに不覚をとる可能性はあっても良さそうです。

 

ディーマジェスティ

皐月賞の2分弱の時間が過ぎるまでは伏兵の一頭だったが、レース後には一気に最強世代の筆頭格にのし上がった、この世代でも一番の出世頭か。新馬戦を見ても特に強さを感じることはなく、ようやく強いとわかったのは東京芝2000mの外枠から力で押し切った未勝利勝ちを見たとき(その時の2着はマウントロブソン)共同通信杯では迷うことなく本命にできましたが、さすがに共同通信杯の内容から皐月賞をあそこまで華麗に勝利するとは思いませんでした。偉大なるディープインパクトの成長力と、連勝期のロベルト系の底力を感じる一連の勝利でした。

日本ダービーは1枠1番を引いたことで1番人気に推されましたが、ギアチェンジが苦手でエンジンがかかるのに時間がかかるこの馬にとって内枠は特に有利でもなく、その不安通りに馬群の中でエンジンがかかるのが遅れて差し損ねた格好。ただ、それでも完璧な競馬をしたエアスピネルをあっさりと交わし去ったのは能力が抜けきっていたということでしょう。

秋初戦はセントライト記念で7割ぐらいの力で貫禄勝ちという感じの内容。この馬のキャラクター的にフォルスストレートから加速できる中山外回りコースの芝2200mはベスト舞台な感じがあり、あのコース設定ならばもう少し力の違いを見せて欲しかったというのは正直なところ。

セントライト記念のレース後にも回顧で書きましたが、とにかくギアチェンジの遅さだけが欠点の馬なので京都コースは本質的には合わないはず。ただ、父がディープインパクトですし(全く合わないと思ったパーシーズベストが秋華賞で最速上がりを記録したのを見ても、やはり京都競馬場でのディープインパクトは別格)距離も3000mあれば特にその不安はないと見て良いか。

捲り競馬をするのでは、という意見もありますが、長距離レースの乗り方に長けた蛯名騎手がそんな無謀な乗り方をするとは思えず、恐らくは2年前のサウンズオブアースのように坂を下り切るまでは馬をなんとかなだめて、ロスなく進んでの直線勝負という形を取るはず(去年のタンタアレグリアの乗り方はどうしたのかと思いましたが)

サトノダイヤモンドにソツなく競馬されると厄介ですが、馬券圏内が安泰という意味では母父ブライアンズタイムで距離適性も問題なさそうなこの馬の方な気がします。

 

レッドエルティスト

未勝利を圧倒的な末脚で制したのち、大寒桜賞をスローペースから後方一気で優勝。この中京芝2200mというコースは、スタート直後と最後の直線の2回坂を越えなければいけない舞台で本質的に「強い馬でなければ走れない」コース。本来ならばあのレース後にこの馬の強さを見抜かなければいけなかったと思いますが、青葉賞でも一頭だけ別次元の末脚で2着。

いかにもゼンノロブロイ産駒の差し馬らしく「THE 不器用」だがエンジンさえかかれば止まらないタイプ。一番の代表産駒と言っていいペルーサも同じようなタイプでしたし、こういうタイプはハマればとんでもない末脚を使う傾向。さすがに日本ダービーはイン有利の馬場で大外ブン回しではどうしようもありませんでしたが、ことエンジンのかかった時の末脚の破壊力だけで言えば世代上位馬にも劣らないと思います。

神戸新聞杯は休み明けの影響もあったと思いますが、早めに動く競馬で末脚が炸裂しなかったのも敗因の一つか。やはりこの馬はパワーを溜めに溜めて炸裂させるロックマンの溜め撃ちみたいな競馬が合っているはず。それを現役騎手の中では一番上手くこなせる四位騎手(マーメイドSのヒルノマテーラなんかまさにそれ)が鞍上ですし、本番も最高方待機から直線だけの勝負でどこまで迫れるか、という感じではないでしょうか。馬券圏内は結構な可能性であると思いますが、サトノダイヤモンドやディーマジェスティを負かすイメージは正直わきません。

 

ミッキーロケット

神戸新聞杯では正直、この馬がサトノダイヤモンドに迫る走りをするなんて1ミリも思っていませんでした。予想は完敗だったわけですが、今、デロリアン号であの時に戻ってもこの馬を上位評価とする事は難しい気がします。

まぁそういう事を可能にしたのもディープインパクトと共に現代競馬を背負うキングカメハメハという種牡馬のもたらす成長力のおかげか。また、道中のペースが緩んで終い勝負で足りるレースになったのも大きいと思います。

この世代の音無厩舎はブラックスピネル、ノガロなどかなりの素質馬揃いでしたが、一頭もクラシックには送り込めず。上記2頭は未だに適正全く違う条件で使われていたり、とイマイチ起用法には疑問符ばかりが残る厩舎なわけですが、このミッキーロケットをここまでの馬にしたのはさすがの一言。

ただ、やはり父キングカメハメハ×母父ヌレイエフの血統で3000mの血統を走れるとは微塵も思えません。キングカメハメハ産駒は2000mまでの距離ならばスタミナを問われるような厳しい流れになればなるほど走りますが、距離は持って2500mが限界という血統。過去に菊花賞でトゥザワールドが暴走し、天皇賞春でトゥザグローリーが暴走したのを見ても、この血統は2600m以上になると内に秘めたスピードを道中で抑えられなくなります。この馬は鞍上もどちらかというと積極的に乗ってしまう騎手ですし、恐らく道中で抑えが効かなくなって行っちゃう可能性も結構あるかも。ただそういう競馬になってしまうとこの馬はナムラクレセントではないので厳しいと思います。

 

カフジプリンス

未勝利時代はこの馬の事を全く見向きもしていませんでしたが、いきなり中京芝2200mの未勝利戦を快勝。先に述べたように中京芝2200mは強い馬でなければ勝てない舞台で、それだけでも価値がある一戦でしたが、その時のタイムランクはAで、芝の長距離戦で馬が一変した事を感じさせる内容でした。

その後は大寒桜賞は大野騎手の消極的な競馬でもったいない4着。新緑賞は道中で詰まりまくりながらもなんとか抜け出しての勝利。そこから一息入れての阿寒湖特別での圧勝で、この馬の長距離適性の高さを誰もが感じ取った事でしょう。丹頂Sはもう菱田騎手の騎乗ミスが敗因100%といっていい内容ですし、神戸新聞杯も岩田騎手が勝負所でもう少し追っていれば3着は間違いなかったと思います。

父ハーツクライに母父ロベルトというスタミナ配合の血統背景。阿寒湖特別で見せた長距離戦への対応力。そして菊花賞に直結する神戸新聞杯で差し遅れて4着、といういかにも距離が伸びて巻き返しそうな負け方。もうここまで揃っていると誰もがわかる「穴馬」としてこぞって飛びつかれそうな印象。最近、こういうパターンの馬はとにかく過剰人気になる印象で、先週の1000万のイーストオブザサン(前走直線どん詰まり)なんかも戦績から考えられないような人気になっていました。穴馬として狙っている人が多そうですが、結局3、4番人気で穴馬にはならないと思います。

そしてこの馬に関しては明確な不安点が一つあります。それは何よりもこの馬はレースを使われすぎということ。キャリアの序盤にダート戦を使われていたというのがその理由ですが、菊花賞でキャリア16戦目というのはさすがにサラブレッドとしてどうなのか。そして何より気になるのが夏の休養明け以降の合計走破距離。

阿寒湖特別   2600m

丹頂ステークス 2600m

神戸新聞杯   2400m

菊花賞     3000m

2600 + 2600 + 2400 +3000 = 10600

この馬は夏以降に10キロ以上の距離を走ることになります。日本ダービーの前哨戦として同距離2400mの青葉賞を走った馬は消耗しているので不利、と言われるような3歳馬にとって、菊花賞前にここまでの距離を使われているというのは問題ないのでしょうか。

そう考えると馬の出来としてもオッズ妙味としても、丹頂Sか神戸新聞杯のどちらかが余計だったとしか思えません。1000万勝ちならば問題なく菊花賞に出れたはずですし、丹頂Sで負けての菊花賞ならばオッズ的な妙味もあったでしょう。この2つのレースを使われたことで疲労の不安もある上にオッズ的な妙味もゼロになったと思うので、今回に関しては見送りが妥当のように思えます。

 

 

今年の菊花賞は2強の能力を評価しつつ、どのようにこのレースを捉えるか、というのが重要な命題になりそう。

 

2強は堅いと判断して、そこから1席を探すレースにするのか。

何らかの穴馬に2強に先着する可能性に賭けて頭荒れに期待するのか。

それとも2強のどちらかは飛ぶと考えて荒れる方に賭けるのか。

 

これを考えるだけでも日曜までは楽しい時間が過ごせそうですね。

 

現時点でこの2頭は危険な人気馬だと思う馬を最後に挙げておきます。

その馬の名はブログランキング(危険)で公開中

 

この2頭の共通点は父が◯◯◯◯◯◯◯◯産駒だということ。この血統の本質はスピードの持続力にあり、とにかくマイル〜2000mくらいの距離でのスピード勝負でこそポテンシャルを発揮できるタイプの馬ばかり。

まず危険馬の1頭目の●●ス●ネ●は、これまでのキャリアを見てもどう考えても本質はマイル〜2000mのスピードタイプ。前走は菊花賞を見据えての溜めての末脚勝負ということでしたが、2400mの舞台でもそれがハマらなかったというのに距離がもっと伸びてどうこう言える馬ではないでしょう。まぁほとんどのファンがそれを理解しているので、今回に関しては人気も嫌われると思うので、嫌ったからといって妙味はそこまでないと思いますが。

 

もう1頭の危険馬の●●キ●ロ●●●は、前走の激走で人気はするでしょうが、これも上の馬と同じ血統で本質はスピードタイプ。これで母父がトニービンとかならもう少し考慮にも値したでしょうが、完全なスピード血統でしょうしこの配合で3000mを走るのは無理でしょう。厩舎的にもこの厩舎は馬の適正距離を理解していないんじゃないかという起用法ばかり続けており、どうも馬の能力だけで適正判断せずにコメント等を出している感じはします。500万で足踏みをしてしまったことで、今回は休養を挟んで6戦目になりますし、前走が権利取りのためのメイチだったことを考えても今回は期待できるとは思えません。

 

両者に共通して言えるのは、ここを惨敗しての有馬記念は絶好の狙い目に見えること。実際にこの血統の有馬記念での激走率はとんでもないものがありますし、あのレースは2500mとはいえマイラーっぽい馬がよく走るレース。菊花賞惨敗パターンでは◎トゥザワールドを本命にして9番人気2着の実績がありますし、この2頭に関しては菊花賞では無印で有馬記念で狙いたい気持ちが強いです。

 

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