【大阪杯2018の予想ヒント】過去データやローテ、血統などを分析考察します
公開日:
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最終更新日:2018/03/27
GIレース考察・予想
大阪杯2018(阪神芝2000m)の考察です。
4月1日に阪神競馬場で開催され発走時刻は15:40です。出走馬はスワーヴリチャード、アルアイン、サトノダイヤモンド、シュヴァルグラン、ミッキースワローなど。阪神競馬場の芝2000mで行われるGI戦です。今回の記事では過去データやローテーション、血統、予想オッズなどを考察いたします。
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大阪杯 2018 考察
過去5年のレース傾向
まず大阪杯(後ほど見解を出しますがドバイシーマクラシックやドバイターフを考える上でも重要)を考察する上で重要なのは現在の芝中距離路線の上位層のレベルがどんなものであるかと言うこと。
皐月賞、日本ダービー、菊花賞のどれもがハイレベルだった現5歳世代をすべての競馬ファンが最強世代と礼賛していたのは今や昔。なかなかインパクトある馬が出て来ずにクラシック期間中は低レベルと称されていた現4歳世代がいつの間にや「最強世代」と掌を返して礼賛されつつあります。
この4歳馬活躍の真相は現5歳馬の中心的層がほぼすべてディープインパクト産駒だった事に起因している印象。
ディープインパクト産駒は血統をかじっている方ならご存知の通りでとにかく初重賞やフレッシュな状態でその才能を存分に発揮できる馬。生まれ持った身体能力はずば抜けているものの、牡馬でGIを2勝以上したような馬はサトノダイヤモンドぐらいなもので長らく活躍する馬というのがほとんどいない。
今の5歳世代はマカヒキ、サトノダイヤモンド、ディーマジェスティという超強力なディープインパクト産駒3頭が引っ張ってきましたが、ディープインパクト産駒の旬は短く、どの馬もクラシック期間にそのポテンシャルを全て放出してしまったが故に4歳以降に枯れてしまっていった感があります(サトノダイヤモンドはその才能の高さで4歳春までは頑張りましたが)。
一方で現4歳世代はディープインパクト産駒が不発の年。アルアインこそ皐月賞を取りましたが全体的にクラシックを賑わせたディープインパクト産駒が少なく、それがそのまま牡馬クラシック路線のレベル低下を騒がせたんだと思います。
ただ「3歳で枯れる」ディープインパクト産駒が少なかった分、キングカメハメハ産駒やハービンジャー産駒といった古馬になって成長の見込める馬が多く、5歳がごっそり抜けた芝の中距離路線で無事に走り続けている馬が多いのが4歳馬の特徴。そうなれば最も体力面が充実している時期ですし、4歳馬が重賞で活躍しやすいのも当然。こんな状況が現在の芝中距離路線の印象で、決して現4歳世代は最強世代でもなんでもないと思います。
実際に今年の芝重賞戦線を見ても、日経新春杯がパフォーマプロミス、AJCCがダンビュライト、日経賞がガンコとGIIレベルのレースで1600万勝ちの馬が3勝もあげている事態。前述のように4歳馬は「無事に走り続けている馬が多い」だけであって、能力的に抜けているわけではなく、今の芝中距離路線は1600万と重賞の間にほとんど壁はないと考えていいはず。
あれだけハイレベルと騒がれていた京都記念ですが、そのレースの実態は同日に行われた準オープンの2400m戦の2200m通過時計よりも遅い結果。
12.5 -24.0 – 37.3 – 50.3 – 63.0 – 75.6 – 87.8 – 100.0 – 112.2 – 124.0 – 136.3 (京都記念 クリンチャー 2:16:3)
12.8 – 24.1 – 35.9 – 48.8 – 61.6 – 74.4 – 87.0 – 99.9 – 112.2 – 124.5 – 136.0 – 148.2 (1600万下 ガンコ 2:28:2)
これが分かっていれば今の芝中距離路線でガンコがいきなり日経賞を制覇したのも納得。
もう1例をあげればリスグラシューが勝った東京新聞杯だって同日の1600万下よりも時計は遅い。
12.4 -23.8 – 35.4 – 47.6 – 60.0 – 71.1 – 82.1 – 94.1 (東京新聞杯 リスグラシュー 1:34:1)
12.8 – 24.2 – 35.6 – 47.2 – 59.0 – 70.0 – 81.6 – 93.9 (1600万下 ロジクライ 1:33:9)
同週に行われてより雨の影響が濃かったロジクライの1600万の方が走破時計は速い(もちろんペースは違うが)ですし、東京新聞杯という名前だけでレベルが高そうに見えるが、実際にはそれら重賞よりレベルの高い1600万がゴロゴロある。そういうレースを勝ち上がった馬はいまの芝中距離戦線なら簡単に下克上を起こせる時代と言っていい。
実際にロジクライは先週のオープン戦を1:32:9という圧巻の時計で勝利して今後のマイル路線の中心になりそう。その強さは先週バレれてしまったが、いまの中距離路線なんてこんなもんなのだ。
レイデオロ、スワーヴリチャード、アルアイン、ペルシアンナイトなど今の芝中距離路線は「最強」4歳世代が中心となっており、今回の大阪杯でもメディアでは強い4歳世代という騒がれ方をするだろう。
ただ実際は1600万上がりの馬でも楽に勝てるぐらいの層の薄い時代。ちょうど昨今のスプリント路線やダート路線もこんな感じで、上位勢の層が薄いおかげで上がり馬の下克上がバンバン決まり、コース適性や展開で毎回のように好走馬が変わる。
芝の中距離路線も中心馬の不在でスプリント路線やダート路線と同じような傾向に進みつつあり、今回の大阪杯も抜けて強い馬なんていないので、ほぼ適性と展開だけで全てが決まると考えていい。その詳細に関しては次回考察のラップ、馬場、展開の部分で述べるが、まず今回の第1回考察ではいまの芝中距離路線の実情を書いておく事にした。細かいことは次回にて。
ローテーション分析
GIになったのが昨年からなのでローテーション傾向は掴みにくい。今年に関しては高速馬場で行われる前が止まらないミドルペース戦になる事が濃厚で、あんまり長距離からの短縮が向くレースになるとは思えない。
2000mも走れるけれども近走がマイルや1800mを使っていた馬だったり、逆に前走は2000mや2200mを使っていたけれども本質的にマイラー適性高いような馬が走りそうなレースになりそう。
血統傾向
GII時代の過去5年の血統傾向を見るとディープインパクト産駒が優勢。GII時代は少頭数で進んでスローペースからの瞬発力勝負になる事が多かったのでディープインパクト産駒の成績が優秀だったのも頷けます。
この傾向はGI化によって変わりそうなのは容易に想像がつくところ。大阪杯がGIになる事で変化しそうな点は頭数とペース。間違いなくGI時代よりも頭数が多くなってフルゲートに近いレースが多くなりそうで、それに伴ってステップレース特有のスローペースから淀みなく流れる傾向が強まることが想像できます。
内回りコースの2000mで行われるミドルペース戦になれば、今までほどディープインパクト産駒が走りやすいレースになるとは思えず、ディープ特有のキレよりもスピードの持続力が問われる方向に傾いていく事は推測できます。ミスプロ系やキングカメハメハがいかにも向くレースになるんじゃないでしょうか。
考察まとめ
というわけで枠順発表前の大阪杯の想定オッズはこちら。
枠順発表前の想定オッズ(当サイト予測)
人気 | 馬名 | オッズ |
1 | スワーヴリチャード | 4.2 |
2 | サトノダイヤモンド | 4.7 |
3 | アルアイン | 5.1 |
4 | ウインブライト | 6.6 |
5 | ダンビュライト | 7.8 |
6 | ミッキースワロー | 8.5 |
7 | シュヴァルグラン | 9.6 |
8 | トリオンフ | 17.2 |
9 | ペルシアンナイト | 18.0 |
10 | ヤマカツエース | 28.7 |
11 | メートルダール | 36.5 |
12 | スマートレイアー | 42.0 |
13 | ゴールドアクター | 48.4 |
14 | ヤマカツライデン | 95.0 |
15 | マサハヤドリーム | 284.0 |
普通ならばスワーヴリチャードが断然人気になりそうだが、いまの競馬ファンのレベルの高さから言ってこの条件で抜けた人気を作るとは思えない。前走で復調が見えたサトノダイヤモンドと同じく芝の2000mのGIを勝っているアルアインとの三つ巴のオッズになると見ています。
最後に現時点で面白いと思う馬をピックアップ!
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<推奨根拠>
今年の阪神芝コースはかなりの高速馬場。先週の芝OPのマイル戦での1:32:9という時計を見ても大阪杯は相当な高速決着になる。恐らくヤマカツライデンが刻む前半59.0程度のミドルペースで全体時計は1:58:0程度の決着になるだろう。
前述したように今の芝中距離路線は抜けた馬はおらず、展開と適性でいかようにも結果は変わる。今回は高速馬場のミドルペース濃厚の内回り戦とわかりやすい舞台が整っただけにそれに合う馬を買えばいいはずだ。
この馬は本質的にはマイラーでどんな厳しい流れを追走しても最後はしっかりと34.2程度の末脚でまとめて来るタイプ。今回は全体時計と前半ペースから想定するにレース上がりは34.7程度だろう。そう考えると前付けできて流れに乗れて34.2程度の上がりを確実に使えるこの馬はまず間違いなく勝ち負けになるはずだ。
逆に若干怪しそうな人気馬がこちら。
もう上の想定時計と想定ペース、想定上がりに合わない馬が危険でわかりやすいレース。
この馬は自身の使える上がりは34秒台中盤レベルが限界なはずで、その上で上記推奨馬よりは間違いなく位置が後ろになる馬。加速態勢に入るまでもかなり遅く、普通に考えて芝2000mのスピード競馬に対応できずに後手に回り、申し訳程度に外を回すも脚色同じで伸びてすら来ないという結果が想像しやすいです。現時点ではバッサリ切る予定。
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