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【2016】目黒記念/ レース考察(東京芝2500mで行われるGII戦を徹底考察します)

公開日: : 最終更新日:2016/05/24 重賞レース考察・予想

今日は5/29(日)に行われる目黒記念のレース考察を行います。東京芝2500mで行われるGII戦です。その前に余談を少し。

 

オークスの池添騎手の斜行の件が物議を呼んでいますね。まぁあれがダンツペンダントの進路を妨害していたらこんなに話題にもならなかったわけで、それだけデンコウアンジュを本命にしていた人が多かったということでしょう。

あの行為が良い悪いと言われればそりゃ悪いとは思います。ですが、1番人気に乗っていてあのスペースがあって突かない騎手って逆にどうなの?とも思います。

競馬っていうのは不利がつきものですし、それによって自分の馬券が当たる時もあれば外れるものもある。1度の不利で損害を受けてわーわー騒ぐのはあまり良いエチケットには思えない気がします。恐らく今回騒いでる人はシンハライト本命で池添がこじ開けなかったとして黙っているでしょうか?競馬なんてそういうもんです。

まぁつまりは競馬には絶対はないということです。どんなに当たると思っているレースでも、出遅れや不利でダメになることもあります。その1レースでわーわー騒ぐよりも「そんなこともあるよね」とどっしり構えていた方がトータルでは良い気がします。そういう人に結局、大きな配当は転がってくるんじゃないかなーと。

日々、騎乗にイライラすることは多々ですがw、できる限りどっしりと構えて競馬に取り組みたいものですね。池添の騎乗が良かった悪かった、というのと「そのせいで!!」というのは別にして考えたいところです。

 

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【2016】目黒記念 予想考察

過去5年のレース傾向

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1週前の「先週の結果分析」で解説の大川さんも言っていましたが、もう10年スパンで区切るデータ予想っていうのは何の意味もありません。その間にステップレースの施行時期が変わっていたり、エアレーション作業が導入されたり、と競馬は目まぐるしく変化しています。データ予想を志すならその部分といかに折り合いをつけるかが大事です。

そう前提として書いたのも、ちょうど今年の目黒記念は転換期として捉えた方が良いと思ったから。これから血統だったりラップだったりと色々過去の例を出して述べますが、ちょっと今年に関してはそれが通用しない可能性も高いということをまずお伝えしたいのです。

まず、目黒記念が行われる東京芝2500mですが、ダービーディスタンスの2400mから100m伸びるだけで傾向がガラッと変わることで有名。100m伸びることでスタート直後が登り坂になり、結果として2400mよりもスタミナ偏重の結果になりやすい、ということは結構有名な話です。

 

ただ、最近私はこの東京芝2500mの条件に関して、登り坂スタートだからという理由だけでそういう傾向になっているんではない気がしています。

というのも、この条件で行われる重賞は2つのみで、目黒記念とアルゼンチン共和国杯の2つ。どちらも同じようなスタミナ偏重の結果になりがちなんですが、それは登り坂スタートだけが原因ではなく、施行される時期の影響が強いと考えるようになってきました。

目黒記念が行われるのはちょうど天皇賞(春)と宝塚記念の間の時期。3200mを走った牡馬はわざわざ目黒記念を使うことはないでしょうし、そうなると宝塚記念に出たい馬が賞金を加算するために出てくるケースがほとんど。そういう馬にしても200m短いだけの鳴尾記念もあるので、GII戦といってもあんまり目黒記念には馬が集まりません。

同じくアルゼンチン共和国杯も、秋の中距離路線の大目標の一つである天皇賞(秋)の1週後という施行時期。それなりのレベルの馬ならまず秋古馬三冠ローテを目指すでしょうし、アルゼンチン共和国杯に出るような馬は、なんとか賞金を加算してジャパンカップなり有馬記念に出たいというような馬がほとんどなわけです。

つまり、この2つの重賞どちらも「一流馬が集まりにくい施行時期に行われている」というのがポイント。そうなると一線級の決め手を持った馬は揃いませんし、相対的にスタミナのある馬が走っているのも理解できます。昨年のアルゼンチン共和国杯も適正あるとは思えなかったレーヴミストラルが3着に来ましたし、普通に強い馬が来れば2400mとあんまり変わらずに走る条件なんじゃないかと最近は思っています。

 

そう考えてみると、今年の目黒記念のメンバーにはいつもの年にはいないレベルの馬が2頭いると思います。

マリアライト

タッチングスピーチ

エリザベス女王杯1着、有馬記念4着、そしてゴールドアクターとサウンズオブアースに日経賞で接戦を演じたマリアライト。

エリザベス女王杯3着(不利がなければ勝っていた可能性もあり)で、京都記念では牡馬に混じって差してきて2着のタッチングスピーチ。

この2頭は今までの目黒記念にはいなかったレベルの馬だと思います。試しに過去5年の目黒記念の1番人気の馬を挙げてみましょうか。

 

2015年 ファタモルガーナ 1番人気

2014年 ラブリーデイ 1番人気

2013年 アドマイヤラクティ 1番人気

2012年 スマートロビン 1番人気

2011年 ハートビートソング 1番人気

 

どうでしょう、この程度の馬が1番人気になっていたレースです。2014年のラブリーデイにしても、この時は覚醒前でオープンを勝っただけの立場です。今年で言えばクリプトグラムやモンドインテロあたりが例年なら1番人気になっているはず。

この流れで今年はマリアライトとタッチングスピーチが出走してくるのです。明らかに例年とはレベルの違う馬が2頭出走してきます。これでも本当に例年と同じデータ、傾向で予想していいのかなぁというのは思いますよね。

 

なぜ、今年からここまで強い馬が目黒記念を使ってくるようになったかといえば、牝馬のレベルが上がってきている事が理由だと思います。

最近ではラキシスあたりを筆頭に、マイルへの適性は低いけれども中距離以上で牡馬と互角に戦える牝馬が増えてきている印象。その上で牝馬全体のレベルも上がってきているので、無理矢理にヴィクトリアマイルに出走させるよりは、春は宝塚記念を最大目標にして、そのステップレースとして目黒記念を使うケースが増えてくる気がしています。

これが牡馬であれば、少々距離適性が怪しくても天皇賞(春)に使うとは思いますが、さすがに牝馬となると常識的に厳しいと思う陣営が多いのも当然なところ。かといって大阪杯あたりから宝塚記念へ直行ですと間隔も空きすぎるので、目黒記念を使ってくるということでしょう。今後は宝塚記念のステップレースとして目黒記念の位置付けがガラッと変わる可能性も考慮に入れておきたいです。

 

血統傾向

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前項で今年は転換期と述べた後なので、血統やデータについてはなかなか書きにくいのですが一応見てみます。

ここは良く言われるように、2400mよりも100m伸びただけでスタミナ色ある馬が走ってくる傾向。グレイソヴリンやロベルトを持った馬がよく走っていますし、ゼンノロブロイ産駒も全て別の馬で3頭好走しています。

まぁそう考えると、ゼンノロブロイ産駒で母父エリシオで母母父トニービンのネオブラックダイヤを買うべきですし、血統で予想する人はここに目がいくはずなんですが、果たしてこの馬でマリアライトとタッチングスピーチに勝てるでしょうか?

ある程度、例年の傾向を踏まえるとしても、マリアライトは母父エルコンドルパサーでサドラーズウェルズの血もあり、スタミナに関しては問題ないでしょうし、タッチングスピーチも母父サドラーズウェルズなんで問題ないんですよね。

上の表でディープインパクト産駒の名前が2つしかないのも、そもそもディープインパクト産駒がそこまで出てこないレースだったからで、出てきたディープはスマートロビンもファタモルガーナもしっかりと走っている印象。

今年は強いディープインパクト産駒で、しかも血統的にもスタミナが完全に補完されているタイプの馬が出てくるので、来年のこの時期には「目黒記念はディープインパクト産駒を買え!」と言う媒体が増えるかもしれません。

 

レースラップ傾向

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2400mよりは緩まない持久力勝負になりやすいレース。今年もサムソンズプライド、マドリードカフェ、クリールカイザーといればある程度は流れて進むでしょうか。

昨年は差し決着もインを立ち回った馬で上位は独占しましたし、ある程度の立ち回りは要求されるレースになりそう。ただ、よほどのスローペースにならない限りは強い差し馬が来て終わるレースになりそうな気もします。

 

レース傾向まとめ

今日のところはこの辺りにしておきます。出走メンバーはこんな感じ。

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マリアライトの1番人気は確実だと思いますが、タッチングスピーチが2番人気かはちょっと微妙。モンドインテロとクリプトグラムはいかにも売れそうな匂いがプンプンしているので、ここが過剰に人気しすぎてタッチングスピーチが意外にも3番人気で買えるという可能性は少し考えておきたいところ。

ヒットザターゲットも昨年1着ですが、ここ2戦の結果を見ても3番人気にはならないはず。おそらくモンドインテロ、クリプトグラムに加えて、スーパームーン、サムソンズプライドあたりが人気するはずです。まぁダービーの日の最後のレースで、ライト層も買う人が多いと思うので、武豊やデムーロの馬は乗っているだけで人気しそうなことも考慮に入れておいたほうがよさそう。

それに加えて、ダービーが終わった次のレース、というのもポイントですよね。もう騎手のテンションが一つ前のレースで最高潮になっていますから、悪いことを言えば気が抜けている騎手もいると思います。ダービーで勝ちが狙えるレベルの馬に乗っている騎手や、毎回最終レースでやる気のない騎乗をするデムーロなんかはモチベーション的に危ないかも。

 

現時点で目黒記念はこの馬かなぁと見ています。

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どう考えても能力が頭一つ抜けています。血統的にも適性的にも文句なしですし、ある程度の位置が取れるのも魅力。ここは宝塚記念の叩き台だったとしても能力の違いを見せると思います。

そして何より鞍上がこのレースと相性が良いのもポイント。つまりは日本ダービーが終わった後でも集中を切らさずに乗れている、ということですし、今回は鞍上がダービーでかなり有力な馬に乗りますが、そのダービーの結果がどうあれこの騎手なら目黒記念も気を抜かずに乗って好走に導いてくれると思います。

 

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