【2016】白山大賞典の予想を公開!
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地方レース考察・予想
今日は10/4(火)に行われる白山大賞典のレース予想を行います。金沢2100mで行われるJpnIII戦です。
白山大賞典ってどうしてもメンバーが揃わない空き巣重賞のイメージが強いんですが、今年に関してはアムールブリエ、ケイティブレイブ、モンドクラッセ、ストロングサウザーとかなりメンバーが揃った印象。例年ならばトラキチシャチョウぐらいの馬が押し出されて人気になるぐらいのメンバーレベルだと思うので、今年は相当レベルが高いと思います。
ただ、上位拮抗と見られているこのレースですが、実際は明確に強い馬かそうでないかが分かれていると思います。それを考察しながら予想に入っていきましょう。
白山大賞典 予想
過去5年を見ても4コーナーで3番手以内の馬でほぼ間違いなくワンツースリーが決まっているレース。もう少し手前を見て3コーナーの3番手以内とカウントしてもほぼ間違いなくそのまま決着しています。
このように見ても一目瞭然で前へ行ける馬が有利のこのレース。ただ、それは騎手もわかっているので、位置を落とした馬は早めに動いてくるケースが目立ちます。ただそれがハマったのは2011年のシビルウォーだけで、2013年のシビルウォーは1周目のゴール前で仕掛けて脚が止まりましたし、昨年はソロルが同じことをやってぶっ飛びました。
強い先行馬を素直に買いつつ、あとは隊列や騎手の性格を読んで、どの辺りでどの馬が仕掛けるか、というのを冷静に見極めるべきレースだと思います。
陣営が頑なに逃げの競馬にこだわるケイティブレイブが大外枠を引きました。モンドクラッセとのハナ争いが問題ですが、恐らくあちらはスタート下手なデムーロ騎手なので武豊騎手のケイティブレイブが逃げられるはず。
ただ、もしデムーロが北海道スプリントのノボバカラのようにたまたまスタート上手く出てしまっても(もともとモンドクラッセはゲート早い)武豊はスマートな競馬をするはずで見苦しい逃げ争いなどはしないはず。その点で相手の出方を見れる大外枠を引けたのはプラスでしょう。まず前走の蛯名騎手のような競馬はしないはずです。もともとこの馬は番手でも競馬できるタイプなので、何が何でもハナという競馬はしないと思います。
ケイティ、モンドの順番はさておき、そのインにつけそうなのがストロングサウザー。そして逆に外側の3、4番手を追走しそうなのがアムールブリエか。トラキチシャチョウはスタートこそ早いが二の足が全く早くないので中央馬の5番手を取れるか、はたまた地方馬にも先に行かれるかもしれません。
ケイティブレイブ、モンドクラッセという速い2頭が引っ張る展開が濃厚で、そうなれば途中からついていける馬とついていけない馬に二分される縦長のレースになるはず。地方所属馬は1コーナーあたりから脱落し始めて、結局は中央馬5頭だけの一団になると見ています(トラキチシャチョウはここについていけるかが鍵)
モンドクラッセは重賞実績とデムーロで人気するはずで、キョウエイギアも兵庫チャンピオンシップで見せた小回り適性から人気はするか。アムールブリエも前走の圧勝内容と、長距離が得意と知っている玄人ファンからの人気を一身に受けそうで、ストロングサウザーも単純に馬柱だけ見れば人気するはず。
恐らく今回のレースはnetkeibaの予想欄の印のばらけ具合を見ても、4頭が人気を分け合うような形になりそうで、抜けた人気となる馬は出てこないはず(出るとしたらアムールブリエか)穴馬の台頭は難しそうですが、きっちりと上位人気馬の取捨選択ができれば面白いレースになるんじゃないでしょうか。
というわけで予想の発表。
本命は◎ケイティブレイブにしました。
前走の日本テレビ盃はみなさんご存知の通りに、抜群のスタートを切ったビービーバーレルが先手を主張するところを無理矢理インからハナを譲らないレースを仕掛けた結果、激しい先行争いになって最後の最後に差し馬の強襲にあったというレース内容。あれを見てやはりダートは3歳馬じゃまだ古馬には通用しないか、と思った人も大いと思いますし、シリウスSのキョウエイギアの負けを見てその思いを強くした方も多いんじゃないでしょうか。
ただ、冷静にレースラップや内容を見ていくと、日本テレビ盃はなかなか普通に考えて僅差の2着に走れただけでも凄いレース。
12.5 – 11.2 – 12.4 – 12.4 – 12.0 – 12.3 – 12.8 – 12.1 – 12.9
レースラップを見ても序盤に短距離戦と見間違うような先行争いを繰り広げた後に、どこも中盤で緩むところのない逃げを打っていますし、これでは重賞級の逃げ馬でも最後に失速してしまうのは仕方がないところ。実際に2番手につけたビービーバーレルが早々に沈んでいったところを見ても前に行った馬は相当厳しいレースだったと言えるでしょう。
そんなペースをケイティブレイブは直線半ばまでは加速するラップで走破。映像から逆算して最後の1ハロンこそ13.3〜13.4くらいに脚色が鈍っていますが、やはりこのペースで走った上で中山の坂に来たらバテないほうがおかしいと言った感じ。それで完全に差しの決め打ちを狙っていた和田騎手のメイショウスミトモにしか交わされていないなら上出来でしょう。
レパードSもかなり厳しいペースで逃げながらグレンツェントと少差。恐らくグレンツェントは古馬GIでも通用する大器だと思いますし、その馬と大差ないレベルにあるこの馬は普通にここでも一番強い馬の可能性はあります。
今回もハナを切れればまず残るでしょうし、デムーロが気まぐれで逃げの手を打ったとしても2番手なら問題無し。少々きついペースで行っても、兵庫チャンピオンシップを見る限りは地方のコーナーが多い小回りコースは適正ベストなはずで、前走と違って直線の坂がなくなるのも良いはずです。
対抗は◯アムールブリエが能力上位。
少し前まではズブくて長距離しか走らないということを誰もが知っているわけではなかったので馬券的妙味もありましたが、最近は誰もがその事実を知るようになっただけに安易なこの馬狙いはそこまで妙味がないか。
まぁその通りに牝馬にしては2000m以上のスタミナ勝負でしか走れない馬で、逆にその条件なら牡馬相手でも関係ない力を発揮できる馬。実質59kg想定の57kgという斤量が鍵になりますが、前走でその斤量を背負って大圧勝していますし、そこまで斤量負けする馬ではないでしょう。
もう少頭数の長距離戦はこの馬にとってベストといっていい条件ですし、ここはもし人気を被ったとしても崩れるレースではありません。ただ確勝級かというと少し疑う部分はあり。というのも前走のブリーダーズゴールドカップはこの馬以外がかなり弱いメンバーだったこと。そしてこの馬はブリーダーズゴールドカップだけ2年連続凄いパフォーマンスを見せていることがネック。門別は砂厚も深く一番パワーを必要とするコースで、牝馬にとってはかなり厳しい舞台。他が苦手な舞台で逆にそれが大得意なこの馬が他の馬と差をつけるのは想像に易しく、能力と適性で3着以内には来るでしょうが確実に勝つかはわかりません。
三番手は▲ストロングサウザーにしました。
後述しますがモンドクラッセは自滅の可能性が結構ありそうで、そうなった場合は恐らく道中で3、4番手につけたJRAの馬がそのままなだれ込んでくる可能性が高そう。その位置にトラキチシャチョウはいないはずなので、そうなればこの馬が馬券内に入ってくる可能性はかなりあるか。
前走時も軽視しており「この馬は弱い」と思っていましたが、結果的には勝利となり少し馬の評価を変えなければいけないかなという気持ち。ただ今年で地方重賞2勝と言っても、佐賀記念、マーキュリーカップともにメンバーは相当弱い感じでしたし、相手に恵まれての勝利は否めない感じ。そのどちらも田辺騎手の完璧な手綱捌きと作戦がハマった感じで、この馬自身の強さはさほど感じませんでした。
ですが、佐賀記念とマーキュリーカップの2戦を見ても地方交流の2000m以上のレースは適正合いそうですし、その合間に負けた2戦は中央ダートでの1800mでのスピード、位置取り負けと、不良馬場で位置が取れなかったエンプレス杯と敗因はしっかりしている感じ。佐賀記念の最後の抜け出しの脚色などを見ても、地方交流の長距離戦で良馬場で位置が取れれば大崩れはしなそうで、実際に今回はその条件が当てはまるので相対的に3番手評価になるか。
また、枠順を見ても、いかにもケイティ、モンドの前いく2頭。外めから進出を狙うアムールブリエに対して、インの3、4番手でじーーーっと動かずに追走する姿が目に浮かびそう。今のJRA騎手の中では1、2を争う考えて乗る騎手ですし、今回も道中でしっかりと脚を溜めて乗ってくれば2、3着は有ると思います。
前へ行けるということからレース傾向には合いますが☆モンドクラッセは4番手まで。
まず何よりもケイティブレイブという同型がいるのが厄介で、あちらが外枠を引いた以上、ハナに行かれるのも嫌ですし、逃げられたとしてもその外側からガッチリとマークされるのも嫌でしょう。実際にケイティブレイブが逃げたレースはここ2戦ともに前付けした馬が崩れており、この馬もその二の舞となることはなくもなさそう。
そもそもこの馬は東京マイルや小回り1700mをメインに使われてきた馬で、イメージ的にもスピードタイプでスタミナがあるかは微妙なタイプ。今回は一気の距離延長で先行力だけではどうにもならない舞台。しかも陣営コメントを見る限り
「今週は時計のかかる馬場のわりに動きは良かったですね。前走の札幌(エルムS・GIII・3着)は急遽乗り替わりになったのもありますし、直線で叩き合いになると厳しいですね。今回はそうならないように、手応えがいいうちに動いていきたいですね。今回はデムーロ騎手ですし、終いはもう少し残してくれるでしょう。しょっちゅう輸送もしていますし、金沢への輸送も問題ありません」(netkeibaより転載)
とのこと。つまりは早仕掛けすると言っているわけで、スタミナ面に全くの裏付けのない馬が早仕掛けするリスクは相当にありそう。また、これが逃げての早めスパートならまだいいですが、ケイティブレイブの2番手から早めにスパートをかけて追いかけるような展開になるとこの馬にとっては最悪な展開になりそう。しかも鞍上はスタートがあまり上手くない上に、先週日曜のサフラン賞でのアンバーミニーのように時折びっくりする早仕掛けをしがちなデムーロ騎手。着狙いでじっとしていれば2、3着の可能性は高いですが、勝ちに行ったら垂れての4、5着はありと見ていいでしょう。
ちょっと脚質的に限界があるだろうトラキチシャチョウはおさえ評価まで。スタートは早いのですが、二の足が致命的につかない馬で、明らかに地方の小回りダートは合わないはず。しかも今回はケイティブレイブとモンドクラッセというスピード溢れる一線級の先行馬が2頭も揃ったので追走も楽ではないでしょうし、レース傾向から考えてもこういうタイプが来るレースではないでしょう。
印まとめ
◎ケイティブレイブ
◯アムールブリエ
▲ストロングサウザー
☆モンドクラッセ
△トラキチシャチョウ
勝負度B
【推奨馬券】
<本線>
三連単 ◎→◯→←▲☆ 4点
三連単 ◯→◎→←▲☆ 4点
<抑え>
三連単 ◎◯→◎◯→←△ 2点
<ボーナス>
三連単 ◎→◯→▲
想定では上位4頭はそこまでオッズ差はない均衡した人気になると予想。少しストロングサウザーが人気ない感じでしょうが、この中で強い馬とそうでない馬に分けられれば妙味は十分と見ます。
その中でもケイティブレイブとアムールブリエの2頭は能力違うと見て、この2頭が必ず馬券に絡むように買い方を組みます。
そしてモンドクラッセが距離不安もデムーロ不安も克服してケイティを交わした上でアムールブリエにも差されない可能性があるとは思えず、ストロングサウザーも馬の強さから言ってこのメンバー相手に頭まで突き抜けるとは思えず、1着はケイティブレイブとアムールブリエに固定してしまっていいでしょう。
ケイティブレイブとアムールブリエは勝つ可能性はそこまで変わらないくらいかと思いますが、恐らく1番人気はアムールブリエになるはずなので、ケイティがそのまま押し切った方が配当は跳ね上がるはず。ボーナスとしてはケイティ逃げ切りの方に少し期待したいです。
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