【天皇賞(春)2019の予想ヒント】過去データやラップ、血統などを分析考察します
公開日:
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最終更新日:2019/04/26
重賞レース考察・予想
天皇賞(春)2019(京都芝3200m)の考察です。
4月28日に京都競馬場で開催され発走時刻は15:40です。出走馬はフィエールマン、エタリオウ、ユーキャンスマイル、メイショウテッコンなど。京都競馬場の芝3200mで行われるGIです。今回の記事では過去データやレースラップ、血統、予想オッズなどを考察いたします。
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天皇賞(春) 2019 考察
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レース傾向
いよいよやってきた「平成最後」のGIレース、天皇賞(春)。そんな歴史の区切りのレースに平成の盾男が不在というのは寂しいですが、記憶に残るレースになることを期待したいです。
そんな天皇賞(春)の予想のポイントは4点。
「スタミナ」「スピード」「内枠」「立ち回り」
これらが現代競馬の天皇賞(春)で好走するために必要な要素。この項ではこれら4つを解説します。
(1) なんだかんだでスタミナは重要
現代競馬では純粋なステイヤーがいなくなったことにより、天皇賞(春)でもスタミナが要求されなくなったと言われますが、流石にそれは言い過ぎ。馬場や展開など競馬を取り巻く環境が色々と変わったとはいえ、天皇賞(春)は今も昔も3200mを走るという点は変わりません。
過去5年のレース結果を見ても、馬キャラや血統的に「3200mを走れるか?」と懐疑的な見方になる馬は1頭もおらず、詳細は血統考察のところで書きますが、現代競馬の最重要血統であるディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒の成績が最悪なGIレースでもあります。
今年の出走メンバーは人気馬のほとんどがディープインパクト産駒やキングカメハメハ産駒でスタミナが怪しいですし、人気になりそうな4歳馬はスタミナを要求されるレースを1回も経験していない馬がほとんど。おそらくは「現代の天皇賞(春)は高速馬場でスピードが重要」と言った論説が主流になるとは思いますが、大前提としてのスタミナは重要だと覚えておきたい。
(2) 馬場の高速化でスピード性能も問われる
大前提としてスタミナが重要だと述べたところで、お約束の「天皇賞(春)の高速化」について書きます。先週の京都芝の開幕週は芝2200mでJRAレコードが出たような超のつく高速馬場。おそらくは今週末も雨が降らなければ超高速馬場が継続するはずで、そんな馬場で行われる天皇賞(春)はスピード性能も問われる。
(3) とにかく圧倒的に内枠有利なレース
ロスなく競馬をした馬が圧倒的に有利な長距離戦な上に、内回りとの交差地点でインが開くので詰まることもない京都コース。そして超高速馬場となると外を回した馬は物理的に無理なレースになることが多く、この天皇賞(春)は年間のGIレースの中でも屈指に内枠有利になりやすい舞台。
カレンミロティックやビートブラック、ホッコーブレーヴなど近年で穴を開けた馬はほぼ間違いなく内枠を引いた馬でしたし、一方でゴールドアクター、アドマイヤデウス、キズナ、オルフェーヴルなどなど、戦前は能力上位と期待されていた馬でも外枠を引いて何もできずに人気を裏切るケースは毎年のように見られています。
(4) スタミナ、スピード、内枠を存分に活かした「立ち回り戦」になる。
前述した「スタミナ」「スピード」「内枠」というのを備えた上で、3200mを上手く立ち回れた馬が走りやすいレース。とにかく勝負所で外を通らずにインをロスなく立ち回れる馬が上位に好走できる
POINT1 → なんだかんだでスタミナが重要。今年の有力4歳馬はスタミナ問われるレースを全く経験していない。
POINT2 → 馬場の高速化でスタミナに加えてスピードも問われる。
POINT3 → 年間のGIレースの中でも屈指に内枠が有利。穴は内枠から出ますし、外枠の人気馬は基本的にぶっ飛ぶ。
POINT4 → スタミナ、スピード、内枠を存分に活かした立ち回り戦になりやすい。
JRAのGI最長距離で行われるレースということもあり、その年に出ているメンバーや先行馬の数。騎手の仕掛けどころなどでラップ推移はその年ごとにガラリと変わる。
[2018年] 若干時計のかかる馬場で中弛みからのロンスパ戦
[2017年] 序盤から全くペース緩まないスーパーポテンシャル勝負
[2016年] スローの流れからの完全な立ち回り勝負
[2015年] ゴルシが向こう正面から動いてのロンスパ持久力勝負
[2014年] 極端な弛みがなく最後も持久力が問われるロンスパ戦
こんな感じで毎年どのようなレースになるかはメンバーや騎手の仕掛けどころ次第。例えば今年がスローペースで瞬発力が問われるような流れになれば、昨年のスロー菊花賞の上位馬がその再現のように走ってくるかもしれませんし、ペースが緩まずに持久力勝負になればそのような展開になった阪神大賞典組から穴が出る可能性もありそう。
詳しい内容は木曜ごろに書く予定の展開考察でお伝えしますが、今年はおそらく昆厩舎×横山典弘騎手のロードヴァンドールのコンビが思い切った逃げを打つ可能性が高そう。横山騎手は後ろを引き離す逃げを打つ可能性が高そうで、そう考えると後続勢も途中で押し上げる必要がありそう。昨年の菊花賞のようなぬるま湯スローの展開にはならないんじゃないか、と見ています。
POINT1 → 3200mの距離があるので、その年のメンバーや騎手の仕掛けどころ次第でラップ構成はその年ごとにバラバラ。
POINT2 → 今年は昆厩舎の馬なら本気を出す横山典弘騎手がロードヴァンドールに騎乗。一発狙うなら大逃げを打ちそう。
血統傾向
ほとんどの馬にとって年間のローテーションの中で最長距離を走ることになる天皇賞(春)。普段は走らない距離を走るわけですから、中距離の王道血統とは好走傾向が違ってくるのは当然で、かなり顕著に傾向は出ている。
過去5年で馬券に絡んだ馬は全て父がサンデーサイレンス系。米国スピード型の種牡馬では3200mを走るには長く、欧州スタミナ型では重すぎて京都の高速馬場に対応できないんでしょう。日本のサンデーサイレンス系が天皇賞(春)を走るにはちょうど良いバランスということです。
そして高速馬場での持続力、惰性で伸びる力と言えばとにかくトニービン=グレイソヴリンの血統。このレースではとにかくこの血統を持つ馬の活躍が目立ち、特にサンデーサイレンスとトニービンの血を併せ持つハーツクライ産駒は過去5年で毎年好走馬を輩出している天皇賞(春)の特注血統と言えそうです。
一方でこのレースで全く走らない血統が日本の現代競馬の2大血統であるディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒。どちらも主流距離である1600m〜2400mを走る上では抜群の才能を誇る産駒が多いですが、3200mで長く良い脚を使って伸びてくるような才能はない馬が多いです。
今年は人気馬のほとんどが「スタミナ勝負を経験したことがないディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒」というメンバー構成。戦前ではガチガチで決まると言われている今年の天皇賞(春)ですが、血統的見地から見ると案外荒れる可能性はあると見ています。
POINT1 → 過去5年で馬券に絡んだ馬は全頭が父サンデーサイレンス系。
POINT2 → トニービン=グレイソヴリンの血が重要なレースで、とにかくハーツクライ産駒が特注血統。
POINT3 → 日本現代競馬の2大血統であるディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒が全く走らないレース。
考察まとめ
というわけで枠順発表前の天皇賞(春)の想定オッズはこちら。
枠順発表前の想定オッズ(当サイト予測)
人気 | 馬名 | オッズ |
1 | フィエールマン | 3.6 |
2 | エタリオウ | 3.8 |
3 | ユーキャンスマイル | 6.2 |
4 | メイショウテッコン | 9.5 |
5 | グローリーヴェイズ | 9.8 |
6 | クリンチャー | 22.1 |
7 | パフォーマプロミス | 26.8 |
8 | カフジプリンス | 53.0 |
9 | ロードヴァンドール | 56.0 |
10 | チェスナットコート | 68.0 |
11 | リッジマン | 105.0 |
12 | ヴォージュ | 114.0 |
13 | ケントオー | 187.0 |
14 | プリンスオブペスカ | 224.0 |
ここは昨年の菊花賞1、2着馬のフィエールマン、エタリオウの2強オッズになるか。どちらが1番人気になるかは微妙なところですが、一応は直接対決を制していて、なおかつ絶不調のデムーロと比べればルメールということでフィエールマンが1番人気の可能性が高いとみました。
最後に現時点で面白いと思う馬をピックアップ!
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エタリオウ
<推奨根拠>
今年の天皇賞(春)は馬キャラや血統を見ても馬券に絡むイメージが湧く馬が全くいないレース。現時点で3頭しか買いたい馬がおらず、週中の考察でそれを1頭ずつ紹介していく形にします。
今回の出走メンバーの中では数少ない父がスタミナ系のサンデーサイレンス産駒。母父がストームキャットでスピード面も補えていますし、今回のメンバーの中では今までのキャリアを見てもスタミナはありそうな感じ。能力は最上位級だと思うので、内枠を引けば当然上位評価にします。本命にするかはまだわかりません。
父はこのレースで相性の悪い種牡馬。加えてこの馬は母父が極端な短距離血統で、母の勝ち鞍も1200mと1400mだけ。これまではそこまでスタミナを問われないレースだからこそ走れていた感じがありますが、さすがに3200mで底力が問われると厳しいんじゃないでしょうか。
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