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エリザベス女王杯 [3] ラップタイムで見るレースの特徴

公開日: : GIレース考察・予想

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変幻自在の2200m

京都2200m戦のスタートは内回りの直線入り口付近。ということは1コーナーまでは十分距離があるために、コース形態的にはそこまで前半が早くなるコースではない。なかなか平坦な直線でスタートするコースは珍しいために、最初の1ハロンは早くなりがちだが、そうとはいってもそれで極端に前半が厳しいラップになるコースではない。

最初の2ハロン目こそ11秒台を記録するがそれ以降はだいたい平均ラップが続く。一気にペースが上がるのは8ハロン目だが、ちょうどそこは坂の下りにかかるところなので、他の坂のあるコースよりはスタミナが問われないといえるだろう。ある程度の力がある馬なら一番きついラップを坂の惰性でごまかせちゃう、だからこそマイラーのアパパネも2年連続で3着に絡めちゃうような、そんなレースだったりコースと言える。

アパパネだったりホエールキャプチャといった明らかにマイル寄りの馬も好走しているので、普通のラップになればある程度の実力馬は距離をこなせる舞台と考えていい。下手に他のコースほど2200mということで長距離適性を考えるよりは、京都に向いている馬をセレクトしたほうが得策か。

そういった事も踏まえてラップタイムでエリザベス女王杯を見ていきたい。

 

前傾ラップの消耗戦に見えるマジック

2012〜2013年は重馬場となっており時計も極端に遅いので参考外にしたい。2009年~2011年及び2014年のラップタイム推移を下記にまとめた。

 

【2014年】1着:ラキシス 逃げ馬:サンシャイン

12.2 – 10.8 – 12.4 – 12.7 – 12.2 – 12.8 – 12.9 – 12.2 – 11.5 – 11.3 – 11.3

https://www.youtube.com/watch?v=3vhDfMIMiH0

 

【2011年】1着:スノーフェアリー 逃げ馬:シンメイフジ
12.4 – 10.5 – 11.4 – 11.5 – 11.7 – 12.4 – 12.8 – 11.8 – 11.8 – 12.9 – 12.4
 http://www.youtube.com/watch?v=LeFPbmBxuOo

 

【2010年】1着:スノーフェアリー 逃げ馬:テイエムプリキュア

12.7 – 11.2 – 12.3 – 12.3 – 11.6 – 12.1 – 12.1 – 11.9 – 11.8 – 12.7 – 11.8
 http://www.youtube.com/watch?v=8zZCWIf8bb0

 

【2009年】1着:クイーンスプマンテ 逃げ馬:クイーンスプマンテ
12.5 – 11.3 – 12.2 – 12.3 – 12.2 – 12.2 – 12.3 – 11.8 – 11.7 – 12.2 – 12.9
http://www.youtube.com/watch?v=g6tmCWlPX3k

 

重馬場を除いた近年のエリザベス女王杯のラップタイムはこのようになる。驚いたことに2014年を除くと、平坦切れ味がモットーの京都コースなのに全て前半3Fの方が後半3Fの方より早い。

ただ、これにはラップタイムのマジックが隠れている。これだけで前傾ラップの消耗戦で底力勝負と判断するのは間違い。時間がある方は2009〜2011年の3つのレースの映像を見ていただきたいが、この3年はいずれも大逃げ馬がいたのだ。

 

おわかりの通り、ラップタイムというのは1ハロンごとに先頭の馬が通ったタイムが記録される。大逃げ馬というのは大体がバテるのを覚悟で一発を狙いに行っているわけで、そうなればその馬が刻むラップと言うのは前傾ラップになることは当たり前。大事なのは逃げた馬のラップではなく、それを追走する2,3番手の馬がどれくらいのラップだったか。大逃げ馬が刻むラップは分析しても仕方がないものだ。

2014年は大逃げ馬もいなく馬群が密集したままのスローペース戦になったが、結局大逃げ馬がいた年も2番手以降は2014年のようなラップの競馬をしているはずで、レースラップを見ただけで「消耗戦、底力勝負になる」と考えるのはちょっとどうだろう。。。

 

京都2200mはコース形態的にスローにもミドルにもハイペースにもなるコース。2ハロン目の11秒台と8ハロン目で一気にペースが上がるのは共通しているが、あとはどれだけ逃げ馬がいるか、どれだけ騎手がやりあうかなどによりラップタイムやレース質は変わってくる。

これを事前に把握頂けるとこのレースの性質が非常にわかりやすく見えてくる。

ご存じのとおり2009年のレースはクイーンスプマンテが人気薄で逃げ切りを果たしたレース。誰もクイーンスプマンテなんて気にも留めておらず、しかも後ろにはブエナビスタという最強の末脚を持つ馬がいた。だからクイーンスプマンテは3ハロン目から5ハロン連続で12秒台というそこまできつくないペースで逃げることができ、坂の部分で11秒台で加速し惰性で最後はバテて12秒台後半になっても粘り切ることができた。

そして翌年、その翌年とクイーンスプマンテの二番煎じを狙って、テイエムプリキュアとシンメイフジが同じような大逃げをはかった。だが、他の騎手たちもクイーンスプマンテのことが頭にあるため、二番手以降がそこまでペースを落とさないでついていく。だからこそ、映像で見ると2009~2011年は大逃げ馬と2番手集団の間の差は同じように見えるが、2010,2011年は11秒台のラップを向こう正面で刻んでいる。相当に騎手たちの中にはクイーンスプマンテのイメージがあったんだろう。どちらの年も逃げ馬は直線早々に捕まっての差し競馬となった。

総じて大逃げ馬の逃げ残りは記憶に残りやすい

エリザベス女王杯もクイーンスプマンテの記憶から、数年は逃げ馬を徹底マークするラップが刻まれた。ビートブラックが大差で勝った天皇賞(春)も、しばらくは二番手以降の騎手の記憶にそれがあるため楽には逃げさせてはもらえない年が続くだろう。

だが、エリザベス女王杯はそろそろクイーンスプマンテの記憶が薄れてきた時期。先ほども申したようにコース形態から言って京都2200mは別に前傾ラップで前がきついレースでもなく、出走する馬や騎手の思惑でペースは変幻自在に変わる。

 

今年は有力馬が切れ味を活かす追い込み系が多い。そして逆にこれといった逃げ馬と言うのが見当たらない。となれば・・・

忘れたころのクイーンスプマンテが大穴を空ける可能性は十分にある

逃げ馬でなくても前に行く馬は今回穴候補となりえるだろう。その中でも爆穴として期待できるのはこの馬。

その馬の名はブログランキング(E)で公開中

去年の奥の細道特別は圧巻の強さ。恐らく牝馬限定戦でスタミナ勝負になればこの馬は相当強い。雨馬場で大逃げでもかませば十分粘れていい馬だと思っている。

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