【2016】日本ダービー/ レース考察(東京芝2400mで行われるGI戦を徹底考察します)
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GIレース考察・予想
今日は5/29(日)に行われる日本ダービーのレース考察を行います。東京芝2400mで行われるGI戦です。
日本ダービーと有馬記念は数あるGIレースの中でも特別なレースです。全てのホースマンが目標にしているレースですし、特別なレースだと思います。よってこのレースは通常3回の考察記事を特別に4回にしまして、出走全頭の短評を加えたいと思います。
今週1週間、皆様がダービーを存分に満喫できるよう頑張りますので、よろしくお願いいたします。
【2016】日本ダービー 予想考察
過去5年のレース傾向
皐月賞の時にも書きましたが、一見中山コースで行われる皐月賞の方が立ち回り勝負で穴がでやすく、東京コースで行われる日本ダービーの方が実力通りに決まると思われがちですが、それは違います。
皐月賞=小回りでハイペースになり、能力の絶対値が問われるポテンシャル勝負になる
日本ダービー=直線が長いので道中で緩む場合があり、立ち回りや瞬発力勝負で紛れが起きる場合がある
まず、この違い、関係性を理解してください。その上で良く言われる「皐月賞は一番速い馬が勝つレース、日本ダービーは一番運が良い馬が勝つレース」という格言を見ると実になるほど、と思います。
日本ダービーはかなりの要素を運が左右するレースです
それはなぜか、といえば、絶対的に内枠が有利なレースになるから、というのが答えとして最適でしょう。枠順抽選の時点で運命が変わるレースです。
同じ東京芝2400mで行われるといっても、先週のオークスは枠順は全く関係ないと考察時に書きました。それは牝馬にとっての3歳時の2400mはかなり過酷な距離であり、その距離を走れるかどうか、というのが最大の焦点になっていたから。
ただ、牡馬にとっての2400m戦は話が別。皐月賞の時点で2000mはクリアしている馬ばかりですし、他の前哨戦も青葉賞は2400mで、京都新聞杯は2200mなわけです。ある程度賞金を持っている馬しかでれないということを考えても、これらのレースで上位に来ている馬しか日本ダービーには出てきません。それを踏まえた上で、ここで改めてオークスと日本ダービーの違いを見てみましょう。
オークス=2400mを走れるか走れないかわからない馬の最強決定戦
日本ダービー=ほとんどが2400mを走れる馬たちの最強決定戦
ほぼ全頭が2400mを走れるとなると、オークスのようにポテンシャルで全てが決まるレースにはなりにくい。直線が長いコースなので、道中である程度息が入るレースになれば、いかに上手く立ち回るかというのが勝敗を左右するレースになりがちなのです。
ただ、それでも世代上位の数頭は抜けて強いことが多いですから、1、2着は枠順関係なく強い馬で決まりがち。特に勝ち馬はただ強い馬が優勝するケースがほとんどです。ですが、3着に関しては皐月賞の比ではなく荒れます。マイネルフロスト程度の馬が内を上手く立ち回っただけで来れてしまうのが日本ダービーなのです。
皐月賞と日本ダービーの違い、そしてオークスと日本ダービーの意味合いの違いを理解した上で、このレースの予想をすれば整理しやすいんじゃないでしょうか。
血統傾向
全てのホースマンは日本ダービーを制するために日々努力をしています。たまには変わった人もいるでしょうが「JBCスプリントを制するのが私の夢だから、全ての繁殖牝馬にサウスヴィグラスをつける」みたいなことを考えている人は少数派と思っていいでしょう。
そうなれば、つまりどういうことかといえば、、、
今の競馬の血統トレンド=日本ダービーを勝てる配合
と考えればいいわけです。その他の重賞では、こんな意外な血統の馬が来る、などと説明することも良くありますが、ダービーは捻って考える必要はないでしょう。天下のノーザンファーム、天下の社台グループが「ダービーを勝つためにはどの配合がベストか」というのを考えて、その結果として上記のような血統結果になっているわけです。
ベタだなぁと思うかもしれませんが、全てのホースマンがこのレースを制すると考えている以上、ベタな血統=ダービー血統を狙うのがベストなわけです。アポロソニックやマイネルフロストは例外として考え、素直にディープインパクト、キングカメハメハ、ステイゴールド、ハーツクライのような血統を狙うのがいいはずです。
レースラップ傾向
今年の日本ダービーは展開予想が全ての鍵を握ると思っています
皐月賞は石川騎手のジョルジュサンクが超ハイペースで飛ばし、結果的にはスーパーポテンシャル勝負になって、最後まで脚を溜めていた馬たちが上位を占めました。
今回は皐月賞には出てこなかったマイネルハニーという馬が出走予定。この馬はとにかく逃げて凌ぎきることを持ち味としている馬。ただ、そのレースを同じコースの青葉賞で仕掛けた結果、完敗しました。今までのイメージではマイネルハニーがスローには落とさない逃げを打つ、と誰しもが考えているでしょうが果たして本当にそうなるか。
マイネル軍団、そして岡田代表の悲願はダービー制覇なわけです。間違いなく勝つことだけを念頭に勝負を挑んでくるはず。今週も岡田代表と柴田大知騎手の中で念入りな作戦会議が行われるはず。大事なのは「マイネル軍団はダービーを勝つということしか考えていない」ということです。着を拾う競馬をすることは考えられない以上、間違いなく逃げの手は打ってくるでしょう。
そうなった場合、マイネルハニーがどんなペースを作るのか。途中で息を入れるという結論になった場合、そこまで速いペースにはならないかもしれません。逆にガンガン飛ばして後ろをバテさせたほうがいいと考えれば大逃げもありえるかも。まずはここを1週間本気で考えてみてください。
その上で後続がどんな感じでついていくかもポイント。皐月賞はハイペースでのスーパーポテンシャル勝負になりました。どの騎手、陣営もその事が頭にはあると思うので「ついていったら潰される」という意識が芽生える可能性もあります。マカヒキ、ディーマジェスティはまず最後方近くからの競馬になりそうですし、サトノダイヤモンドやリオンディーズも後ろから競馬をする可能性は十分にあります。
例えばマイネルハニーが大逃げを打ったとして、騎手の意識が皐月賞の事に向かいすぎた場合、2番手以下は意外にスローで前にいた馬しか届かないレースになる可能性も十分に考えておいたほうがよさそう。ちょうど2012年のダービーも、今年と同じくハイレベルなメンバーが揃いましたが、縦長レースになって後ろから競馬を進めたワールドエースとゴールドシップは2頭とも届かない展開になりました。マイネルハニーが逃げるとして、2番手がどんな感じでついていくかも今週しっかりと考えたいところです。
レース傾向まとめ
今日のところはこの辺りにしておきます。出走メンバーはこんな感じ。
恐らく1番人気はサトノダイヤモンドとマカヒキのどちらかだと思います。3番人気がリオンディーズになるはず。
少しでも競馬がわかる人ならば、リオンディーズの前走はあの展開で粘るなんて化け物としか言いようがありませんし、なんだかんだで元3強のブランド、人気は凄いはず。ディーマジェスティは若干地味なイメージもあるので4番人気に落ち着くと見ています。
その後の5番人気はあんまり差がない感じでスマートオーディンになるんじゃないでしょうか。日本ダービーは有馬記念と並んでライト層が最も参加してくるレース。ひょっとすると皐月賞を見ていないような人も買うレースですので、近走1着が並んでいるこの馬は間違いなく売れるはずです。それか武豊人気でエアスピネルかのどちらかでしょう。
その後ろはヴァンキッシュラン→マウントロブソン→ロードクエスト→レッドエルティスト→プロディガルサンって感じのオッズかなぁとは見ていますが果たして。
今年の日本ダービーは私が改めていうまでもなく、競馬史に残るだろうスーパーハイレベル戦。昨年のダービーレコード更新の可能性は普通にあると思いますし、ひょっとするとアルカセットのコースレコードも超えたりしてこないかな、と期待させるようなメンバーです。
ただ、3強と称されていた勢力図がそのまま当てはまるわけではない、ということが皐月賞でわかりました。拮抗したスーパーハイレベル戦という、見るぶんには最高に面白いけど予想するのは半端なく難しそうなレース。当たる当たらないは別として東京競馬場で見ることをオススメします。
現時点で日本ダービーはこの馬が面白いと見ています。
皐月賞はスーパーハイレベル戦ですが、唯一他の路線から通用するとすればこの馬でしょう。ノッシノッシと差してくるイメージなので、好走するとなれば皐月賞と同じようなハイペースが前提だと思いますが、そういうペースになればディーマジェスティを凌駕してもおかしくないくらいのポテンシャルの馬だと思います。
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