ビジネス的馬券論①
私の競馬に関する考え方と、馬券を購入するまでのプロセスを何度かに分けて説明する。
特に難しいことではないけれど、これを考えている人と考えていない人では的中率、回収率に大きな差がでるかと思われるので、当ブログを読んで買い目を考える方は一読をおすすめする。
1. 競馬をビジネスと考える
まずは、下の市場規模数値を見てほしい。
①美容業界 平成23年の市場規模 2兆3759億円
②JRA 平成23年の市場規模 2兆3945億円
*②×0.75(控除率) 1兆8000億円
25%の控除率のせいで「競馬は絶対に儲からない」と言う人がいる。
はっきりいって大嘘である。
同じ市場規模の美容業界と比較してみよう。
市場規模2兆だが、その中で働いている美容師は全員、美容学校へ行き、日々、流行を取り入れ、顧客サービスの向上をはかっている。
それに比べて競馬は、まず何の努力もしていない人達と争う。
日々競争の2兆円市場ではなく、何の知識もなく1番人気だから本命というような人たちと争う。そのくせ負けたら「今日は1万円ですんだからよかった」と言う。
こんなにも甘いビジネス環境はあるだろうか???
どこの業界も今は、コストカット、コストカット、物、サービスを売るのが極めて難しい時代。競馬は「印が多いから」「誕生日だから」というだけで、馬券が売れるのである。
そういった考えは今日からはやめてほしい。
競馬は必ず勝たなければいけない。
楽しんだからこれくらいでいいや、なんてダメである。
投資を回収しない企業はあるだろうか?
ビジネスフィールドと同じく緑色のターフに投資をするのである。
きっちりと回収できなければあなたは赤字企業と同じことをしているだけなのである。
2. 競馬の三要素
①能力(競走馬の絶対的能力)<持ち時計等>
②適性(当該レースにおける適性)<血統、コース適性、距離適性等>
③状態(競走馬の心身コンディション)<疲労、成長>
上記①~③に騎手、枠順、展開などの補正要素が加わってレース結果が決まる。
よく「競馬血統予想」「ラップタイムで勝ち馬がわかる」「パドックで勝つ競馬」などの言葉が踊っているが、それらは全て一要素にすぎない。
もちろん、それらを全て統計学できちんと分析して、「阪神芝1800mのハーツクライは常に単複10000円を購入する」(当該コースのハーツクライは単複ともに回収率100%超)などをしていればまだいい。
だが、阪神芝1800mだってハーツクライがこない場合だってある。逆に圧倒的能力の持ち主が中山適性がないというだけで負ける場合もある。適性、能力抜群なのに使い詰めで体力が残っておらずしんがり負けという場合もある。
つまり、よく競馬サイトなどに踊る予想方法は競馬の「一部分」なのである。
それぞれきちんとデータで立証されているように効能はある、だが部分だけを観て全体がわかるはずがない。「一部分」だけでプラス収支を実現するには徹底的な統計学の追求しかないことを覚えていてほしい。
加えて競馬、競馬というが、その開催競馬だけでも、簡単に説明すると以下の様な性格の違いがある。
<中央競馬>
①②③が高次元に交じり合う不確定要素の高い競馬場。日本競馬の中で最も不確定要素が高いため短期投資勝負には向かない。①によりオッズ人気のほとんどが決まるが、②③の要素もかなりのレース影響を与える。
不確定要素が高いため期待値をあげて長期投資を優先すべきである。
<南関競馬>
①>②=③の比率の確定要素と不確定要素の両立する競馬場。特に大井競馬場などの直線の長いコースは中央競馬場寄りの不確定要素が高い。
遠征馬や休養明けなどの不確定要素が多いため、短期投資には基本的に向かない。
※門別競馬場も性格的には南関競馬に近い
<その他地方競馬>
①>>>>>②=③の比率の確定要素の高いゲーム場。競走馬の絶対的能力によってレース結果が決まる。よほどの使い詰め等でない限り、時計を軸にした序列がつく。
確定要素が高いため短期投資勝負をすべきである。
それぞれの競馬開催で、馬の能力がどれほどレース結果に影響されるかも違ってくる。そうした前提も踏まえた上で、あらゆる検証を行った上で投資できるレースのみ投資するのが、本来行うべき勝つための競馬である。
3. 予想(力)的中と馬券(力)的中
◎◯▲☆△△と予想し、◎が1着、◯が2着。
これは予想力が高いことを意味している。
ただ、そのような予想的中となったからといって馬券的中しているとは限らない。
三連単◎→◯→印なしで決まったとしたら、それは馬券不的中である。
また、◎→◯の本線で決まったのにワイド◎◯しか購入していないのであれば、馬連◎⇔◯、馬単◎→◯、馬単◎→◯→全頭の馬券において機会損失をしている。
競馬とは予想が的中したら確実に馬券も的中しなければいけない。
私は回収率狙いだからといって、予想が的中しているのに馬券が的中しないことが続くと、収支も悪化するし、自身のスタンスも崩れてくる。
1年に1度どでかいマグロが釣れるから、と日々の赤字を黙認している企業があるだろうか?確かに大きな案件は大事である。だが、自らの予想は確実に回収しなければいけない。
【極意①】予想的中=馬券的中を限りなくイコールにせよ
【極意②】予想以外の馬券は絶対に買うな
【極意③】予想内の馬券で外れる可能性を徹底的に考えつくせ
まだ、考えるところはあるが、今回はここまで。
とりあえず、競馬で負けたらしょうがない、は今日までにしてほしい。
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公開日:
最終更新日:2016/12/31