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みやこS [2] 渾身の能力比較

さて、ダート戦は能力比較が大切と前回述べたからにはきっちりと能力比較をしなくてはいけない。今回レースの構図としては実力馬ニホンピロアワーズ×新鋭クリノスターオーといったところか。こうした馬たちの序列をしっかりと見極めて的中をモノにしたい。

ニホンピロアワーズの件

まずはニホンピロアワーズを見てみよう。

未だにダート重賞の一線級として活躍はしているが、アンタレスS、帝王賞の内容を見るに衰えは明らか。エスポワールシチーやワンダーアキュートのように衰えながらも、たまに重賞を勝ったりGIで馬券に絡んだりと、ダートの実力馬らしい衰え方を見せるだろうが、少なくとも最高のパフォーマンスを見せたジャパンカップダートの時の能力はもうない。

この馬の適性ベストな舞台は京都1800mと阪神1800m。今回の舞台は向くとは思うが、同じく向くと思ったアンタレスSでも他の馬に迫られたのだから、

既にGI勝ちレベルではなく重賞勝ちレベルの馬に衰えている

と捉えるのが的確か。もちろん今回馬券内に絡むことは大いにあると見ているが、絡まない可能性も十分にある。人気をする馬だろうからあまり評価はあげたくないのが本音だ。

 

インカンテーションの件

新潟ダート1800mで2連勝を果たしており、レパードステークスも1着。本質的には新潟ダート1800mコースがベスト条件か。エルムステークスでも前2頭からは完全に離された3着の結果で、右回りだと仕掛けがワンテンポ遅れる傾向がある。それでも去年のみやこステークスはうまく流れに乗って2着に好走。タイムも悪くない。ただし右回りでクリノスターオーに先着で着る実力は、エルムステークスの着差を見るとないだろう。

 

クリノスターオーの件

ホッコータルマエと同じく使い詰めで成績を伸ばしてきたこの馬。タルマエと同じで使えば使うだけ活躍するタイプならいいが、去年の6月からほぼ2カ月に1度のペースでレースに使われている。並の馬ならどこかで急に走らなくなってもいい。

だが、この馬は本当に強くなったと確信した場面があった。それは前走のシリウスステークス。このレースの前まではタフなスタミナ勝負は苦手なスピード馬だと思っていたが、このシリウスステークスではサトノプリンシパルの二番手を追走。3コーナーでナムラビクターが被せに入り、それを嫌った幸騎手がかなり早めから追い出しにかかる。それでも4コーナーでは完全にナムラビクターにかぶされて万事休す。前にはサトノプリンシパルが蓋をしており、この状況でかぶせられれば普通ズルズルと下がるのが当たり前。そこから馬群を割って伸びてきて1馬身差をつけるとは並の馬ではできない。完全に本格化している。

JBCクラシックに出走しても勝負になるレベルの馬になった

と私はこの馬を捉えている。

 

クリノスターオーを本命にしてもいのだが、やはりこの馬は使い詰めでいつか凡走するリスクは秘めている。そしてこの馬より魅力的な馬が一頭いる。

私はこの馬が3歳世代最強のダート馬だと思っている。前走は無印にしたが、それは調教内容を見ても明らかにまだ仕上途上と思ったからだ。そんな状態で準オープンを圧勝。これでひと叩きされたらどんな走りをするのか。この馬には末恐ろしい可能性がある。

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