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有馬記念 [3] オーバーシードと芝質について

今年はなぜだか有馬記念がやってきたという気がしないのです。自分なりになぜかなぁと思っていましたが、やっと結論に行き着きました。今年の中山は見た目にも馬場の状態が良いからです。いつも有馬記念週になると第5回開催の中山は内が荒れ始めていて見た目にも時計にも重い芝状態になっていました。今年は差しこそ決まっていますが、見た目はまだ青々とした芝の状態。今年はこの芝質についてもきちんと考える必要があるように思います。

中山第4回開催の真実

これを読まれている方にはそれぞれ知識レベルの差があると思いますので、次のキーワードにピンと来るか来ないかを確かめます。

野芝

洋芝

オーバーシード

イタリアンライグラス

このへんの言葉にピンと来た方は馬場と芝に関して勉強されていると思います。ピンとこなかった方は、かなり難しい分野ですがぜひ勉強して欲しいです。『コースの鬼』という新書が最もわかりやすく芝質等が記載してあると思いますので、そのへんで勉強してみてください。

話は戻りますが、芝に注目して中山競馬場を捉えた時に、中山競馬場は2つの顔を持っているのです。それは、

(1) 第4回開催(9月開催)

(2) それ以外の開催

この違いで中山の芝は全く変わります。第4回開催は9月開催の中山ですが、中山競馬場の芝コースは6月くらいから全面的に芝を貼り替えます。そして9月には全面野芝100%のコースになるのです。

だから例年9月開催の中山の芝コースは高速決着になることが多く、中山巧者よりもスピード型の小回り巧者が来やすい馬場と言えます。

それが東京開催を挟んで第5回中山開催になると様相は一変します。

冬に育つことができない野芝を諦めて、東京開催の間に洋芝を撒く(オーバーシード)のです。昔の日本の馬場は生で見られた方も映像で見た方もいると思いますが、冬の芝コースはほぼ野芝が枯れてダートのようなコースになっていました。それが現在では冬も緑色の芝生が生えているのはこの洋芝をオーバーシードしているからなのです。

あまり知識がない方でも「洋芝=札幌・函館コース=時計がかかる」というのは想像できるでしょう。

日本の野芝に比べて、西洋芝、いわゆるイタリアンライグラスやトールフェクスといった芝種はなぜ冬に強いかといえば、生命力が強いからです。こうした洋芝は地下茎をびっしりと張り巡らします。そのおかげで路面はかなりクッション性が高まり沈み込むような馬場になる=時計がかかる馬場になるのです。

例年の中山コースは12月末時点で野芝は枯れ果て、ほぼオーバーシードされた洋芝で緑色に見えるような状態で、かなりパワーのいる馬場になっていました。

だが、今年が例年と違うところは第4回の中山開催がなかったのです。

中山競馬場改修に伴い第4回開催は行われなかった。だから、まだ芝コースへの痛みはそこまで出ておりません。もちろん野芝は季節的なダメージがあるでしょうが、使われていない分のダメージは少ないはず。そうなれば例年よりも馬場が少し軽くなっている可能性はあります。

果たして例年通り重い芝巧者ばかりを狙っていて良いのでしょうか?

私はある程度重い芝にはなると思いますが、例年よりはパワー<自在性が活きるような中山コースになるような気がしています。そうなった場合に面白いのはこの馬か。

 

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