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朝日杯FSは道悪適性を超えた強さでダノンプラチナが勝利

うーん、朝日杯FSに関してはこの結果になりますと私的には厳しい。愛知杯もそうだったんですが、パワー馬場で荒れると思われたところを、伏兵たちが早仕掛けをしてバテかけたところに、正攻法をしたディアデラマドレなりダノンプラチナといった「強い」馬がまとめて差し切っちゃう。

よくサッカーでは雨でぬかるむとパスサッカーを志向する強いチームには不利と言われます。ですが、逆に雨でぬかるんだピッチこそ上手い選手と下手な選手の差がでやすいということを広島の選手から聞いたことがあります。イレギュラーしやすいボールをどう対応できるか、繊細なテクニックが要求されると。

今回の週末の道悪競馬の重賞にもその事があてはまるなぁと思った次第です。馬券は本命◎ブライトエンブレムが伸びきれず不的中・・・大変申し訳ないですがきちっと回顧は行います。

朝日杯FS 結果

◎ブライトエンブレム … 7着
◯コスモナインボール … 9着
▲ジャストドゥイング … 13着
☆クラリティスカイ … 3着
△ネオルミエール … 4着
△アッシュゴールド … 8着
△タガノエスプレッソ … 6着
△ダノンプラチナ … 1着
△ナヴィオン … 11着

このレースはダノンプラチナやクラリティスカイを本命にしていても、ほとんどの人が外れているレースです。ポイントはひとつ、アルマワイオリを拾えたかどうか。

アルマワイオリは前走、完全に折り合いを欠いての4着。今回ペースがあがって折り合いがつきやすくなるのは想像できましたが、デイリー杯の回顧データにも書いたようにこの馬は平坦小回り向きと読んでいました。今でもその認識は変わりませんが、阪神外回りでも対応できる能力の持ち主とは恐れ入りました。本命にしていたコンシェルジュの津田さんは会心の予想でしたね。

さて、レース展開のポイントは3つ。

(1) 比較的早いペースだったこと
(2) 馬場的に差しは厳しい馬場だったこと
(2) それなのに上位勢は後方から差してきた馬ばかり

3F通過が34.9ですから重い馬場を考慮しても遅い時計ではありません。そうなると基本的には後ろの馬有利になるところですが、この日の馬場は完全に前有利。このペースでいっているのにアクティブミノルが5着に来ているのです。アクティブミノルが強かったというより後ろが差せなかったレースと言えるでしょう。

騎手としても前が止まらないイメージがあるため、3コーナーあたりから後方勢は追い出しを始めます。最も早く追い出しを始めたのはブライトエンブレム。次にクラリティスカイです。その後ろからダノンプラチナがワンテンポ遅れて追い出しを始めています。

前が有利なところを潰しに行くために自ら仕掛けての早仕掛け。この3頭が最も厳しい競馬をしたというのは間違いありません。その中で一番長い脚を使っただろうブライトエンブレムは直線半ばで失速。少し前目で勝負していたクラリティスカイはさすが岩田で3着に残しますが、後ろから伸びてきたダノンプラチナの勢いが完全に違いました。ブライトエンブレムを目標に定めて併せ馬で加速させたあたり蛯名騎手は会心の騎乗だったと言えます。

おそらくこの3頭は世代でもトップクラスの能力があるはず。

ですが、このレースで一番漁夫の利を得たのは内を突いた後方待機勢です。

強い馬が前を潰すために早めスパートで外を捲ってくれた。となれば、先行勢は外から被せられてかなり厳しい展開に。差しにくい馬場だったとはいえ、有力馬が早めに脚を使ってくれたおかげでじっと内で脚を溜めていた馬は周りがバテていく中をするすると抜け出すことができました。

アルマワイオリとネオルミエールの好走はまさにそんな感じです。レース映像を見るときはぜひアルマワイオリの勝浦騎手の追い出し位置に注目してください。周りの有力馬たちを尻目にほとんどの馬がバテた頃から追い出しを始めています。馬の能力もありますが勝浦騎手のグッジョブが大きかったでしょう。

本格的なレース回顧は本日22:00頃にメルマガで回顧データを配信予定。来年のクラシックを担う馬たちだけに、一頭一頭きちんと分析してまいりますのでお楽しみに。

さて、今週は有馬記念があります。その翌日は東京大賞典。

ちょっとチャンピオンズカップの◎ナムラビクター激走以降はあまり調子が良くないので、今年最後に大きな花火をあげたいところ。

有馬記念、今のところはこの馬あたりに妙味を感じております。

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