なぜか有馬記念の穴馬候補として盛り上がっているフェノーメノ。筆者としてはその意見には全く同意しかねるが、その理由も踏まえてフェノーメノを分析してみよう。
徹底分析フェノーメノ
血統
父ステイゴールド
母父ディラローシェ(母父デインヒル)
ステイゴールドに母系は欧州ノーザンダンサー血統。
底力の塊のような血統だが、パワー馬場は苦手。
馬キャラ
3歳時は日本ダービーで鋭い末脚を繰り出すなど切れ味もそこそこある馬だった。だが本来の馬キャラは
サードギアでバテずにずっと走れるタイプ
車で言うサードギアの脚をずっと使える馬で、オーバートップのギアを持っていない。よって、東京コースや京都の外回りなどブレーキがかからないでサードギアでずっと走れるコースは得意だが、コーナーの多いコースや瞬発力が要求されるレースは大の苦手。
以下、主なフェノーメノの馬キャラ
(1) スピードの持続力に優れているが決してステイヤーではない
(2) サードギアでずっと走れるがオーバートップのギアを使えない
(3) スピードの持続力が売りのためコーナーの多いコースは苦手
(4) スピードの持続力が売りのため道悪よりはパンパンの良馬場が得意
得意なレース
ある程度の距離の高速馬場でのロングスパート勝負
ゴールドシップは時計がかかればかかるほど好走するロングスパート馬だったが、フェノーメノは早い時計でのロングスパートを得意とする馬。切れ味がないのは欠点だが心肺能力は図抜けている馬だ。種牡馬では大成功するのでは?
ベストコースランキング
(1) 京都芝2200m
(2) 東京芝2000m
(2) 京都芝3000m
天皇賞(春)を二連覇しているからと言って、この馬は決してステイヤーではないと思う。平坦コースでコーナーが少なくスピードが殺されない舞台なら好走する。
それならば同じ京都でも京都2200mくらいが最も強いパフォーマンスを見せる可能性はある。
苦手なレース
コーナーが多く器用さを要求されるコース
サードギアを「保つ」ことがこの馬の真骨頂なだけに、そのスピードを殺されるコーナーが多いコースは苦手。
一瞬の末脚を要求されるレース
オーバートップのギアが使えない馬なだけに、ペースが緩むと致命的。切れ味勝負では一円もいらない馬だ。
有馬記念ではどう評価すべきか?
中山芝2500mはステイゴールドの爆走コース。だがこの馬はステイゴールドの中でも急坂に対応するタフさを備えたタイプではない。ステゴ産駒の中でも亜種に位置する馬だろう。
そうなればこのコーナーの多い中山芝2500mの舞台は本質的には合わない舞台だ。
最近、調子もあまり上がってきていないように見え、適性外のこの舞台での好走は厳しいと見た方が良いか。
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