今日は1/7(木)に行われるニューイヤーカップのレース予想を行います。浦和1600mで行われる3歳限定のSIII戦です。
浦和1600mは個人的にJRAも全て合わせた日本にある競馬場のコース体系の中で、最も枠順による有利不利がつきやすいコースだと思っています。
東京芝2000mも反則コースですが、ある程度距離があるためラップが中だるみするので、位置が取れなかった馬でも巻き返しは可能。
ただ、浦和1600mは日本一小さいレベルの浦和競馬場で、しかも1600mしか距離がなく、中だるみのないレースラップになる中で、スタートで内枠か外枠かで2、3馬身の差が生まれてしまいます。
もうこのコースで行われる映像を何度か見ていただければわかりますが、外枠は致命的に不利です。これはコース形態から来るものなので迷信でも何でもないです。あんまり普段は南関の平場は買いませんが、浦和1500と1600は外枠の人気馬を嫌って、内枠の馬だけ買っていれば当たるので結構好きです。
そんな反則コースで行われるSIII戦、ということは内枠だけ狙っておけばいいんでしょうか?そう簡単に行くとも思えません。
ちょっと深く考えて予想に挑みましょう。ちなみにこのレースは勝負します。金杯以上の勝負度Bで狙ってみたいと思っています。
レース傾向
内枠絶対有利のレースということで、やはり内枠の馬の絡む確率はかなり高い印象。ただ、それで京都金杯のように内枠だけで毎年決まっているかというとそうではなく、毎年何か1頭、外枠の馬が捲ってきて馬券に絡んでいます。
昨年のオウマタイム、一昨年のドラゴンエアルなど、東京ダービーでも人気になるようなレベルの馬であること、という能力面の制約はつきますが、捲るタイミングさえ間違えなければ外枠でも来れるレースと言えそうです。
ただ、南関のコースを知り尽くした左海、御神本、本橋といった騎手や、「とにかく上手い吉原」など、もう乗れる騎手しか捲りでは持ってこれていないので騎乗している騎手はチェックしたいところ。
超小回りの浦和コースにしては先行決着になることは少なく、昨年を除いては差し馬が必ず連対しています。一見、内枠の先行馬だけで固めてしまいがちですが、そこまで単純なレースではないということでしょう。
次にレースラップ傾向を見てみましょう。血統は地方競馬なのであんまり関係ないので省略します。
このラップを見ただけでソルテがいかに強かったかがおわかりになるでしょう(笑)過去5年の中で1頭だけ違うコースを走っているようなラップの刻み方をしています。
基本的には先行争いが激しくなって、1〜2コーナーでいったん落ち着くも、6ハロン目でスパート争いが始まり、そこでついていけるかついていけないかで馬群が分かれ、最後はかかり放題の消耗ラップ戦をどれだけ凌げるか、というレースです。
序盤でどんな位置が取れるか、と押し上げるポイントを間違えない騎手を選ぶことが重要じゃないでしょうか。
レース予想
まずは出走メンバーのマイル戦の走破ラップを比較してみましょう。
テンのスピードが問われたのは平和賞とリバーサイドジュニア特別。一番テンが早かったリバーサイドジュニア特別は、外枠から先行馬が被せ気味に先行策を取りにいく形で1コーナーまでに先行争いが激しくなるも、モリデンルンバは2枠2番から馬なりでハナを奪って1コーナーで後ろを突き放した。あのスピードを見てもここでもスピード上位は間違いなく、ここでも1、2番手は取れるだろう。
ただ、アンサンブルライフの鞍上は左海学騎手。この馬が唯一、結果を出せなかった鎌倉記念は控えて負けたこともあり、この鞍上のいつもの乗り方からしてもここはハナは譲らないはず。モリデンルンバとテンのスピードの差は互角なはずで、積極性からこちらがハナを奪うんじゃないかとみている。
3番手は外枠の馬にダッシュ力ある馬がいないため、必然的に枠順利ある内枠の馬になるだろう。タービランスとフォクスホールの2頭が3番手集団を形成し、この後はスタート直後のコーナーで膨らんでしまって少し離れる形になるとみている。
こんな形の隊列を予想してます。
逃げるアンサンブルライフと直後につけるモリデンルンバ、そこから少し離れての3番手追走がタービランスとフォクスホール。
それ以降はテンのスピード差ある上にスタート後のコーナーで膨らむので2、3馬身のロスが生まれるはずで、結構離されるはず。向こう正面に入った時点で前4頭とそれ以外で馬群が分かれてしまうと見ています。
アンサンブルライフやモリデンルンバのここ2走のレースラップを見ても、向こう正面でも極端にラップは落ちないはずで、12秒後半〜13秒前半で淡々と流れるはず。そもそもこの2頭は今の南関3歳世代でも屈指に強いので、スタートでついた2、3馬身の差を後ろから捲って逆転するのは無理だと思います。
4頭以外の離された馬は向こう正面で押し上げるも前もペースを緩めないおかげで3コーナーではバテて脱落するでしょう。3コーナーからは実質、4頭だけの競馬になるとみています。
一頭だけ怖いのはジャーニーマン。この馬は道営時代にトロヴァオとそこまで差のない競馬をしているので、能力はあるので警戒は必要か。ただ、テンのスピードなく外枠なので、今回は捲りきるのは無理と見ています。
何度も繰り返しますが、アンサンブルライフとモリデンルンバはとても強い馬です。その2頭が淡々と刻むラップを後ろから差せる馬がいるか、というのがこのレースのポイント。そういう馬がいなかった平和賞では2頭が後続を大きく引き離すレースになりました。並の馬ではこの2頭のスピードにはついていけませんし、後ろから差すのは不可能。
この2頭を差せるとすれば、もうその時点で今年の南関クラシックで主役を張れる器でしょう。そういう馬がいるか、いないか、そしてその馬がどんな位置を取れるか、というのがこのレースのポイントと見ています。
それでは予想を発表します。
本命は◎タービランスにしました。
いよいよ小久保厩舎以外にやってきた超大物。冷静に能力比較をしてみると、どう考えてもこの馬はここでは抜けて強いはずなんです。
アンサンブルライフとモリデンルンバは平和賞の内容を見てもほぼ互角の能力。その平和賞がモリデンルンバが大外枠のロスありましたからモリデンルンバの方が強い可能性もありと見ています。
アンサンブルライフは全日本2歳優駿でトロヴァオと0.1秒差でほぼ互角。これを図式にすると、、、
アンサンブルライフ=モリデンルンバ=トロヴァオ
この3頭は大体同じくらいの能力と見ることができます。アンサンブルライフは南関デビューの馬で、モリデンルンバとトロヴァオは道営出身の馬。つまりアンサンブルライフは道営で言えばモリデンルンバやトロヴァオと同レベルの馬と簡易的に捉えられます。
タービランスは道営時代、モリデンルンバをサンライズカップで0.7秒差、JRA認定ウィナーズオープンで2秒差つけて能力差は歴然。トロヴァオにも0.3秒差で完勝しています。
恐らく今年の道営で一番強かったのはタイニーダンサーですが、それと匹敵するかもしくはその次にランクインするのはタービランスなはず。ここでは普通であれば単勝1倍台になるはずの馬です。それが前走の大敗とアンサンブルライフやモリデンルンバの近走成績が派手なおかげで、2、3番人気になりそうな感じ。
前走の北海道2歳優駿もこの馬が11秒も離されて負けるわけがありません。情報を見ても心房細動だったということですし、3コーナーで異常が発生して、直線では騎手は全く追っていませんでした。マトモならあのレースでも馬券に絡んでいた可能性は高いでしょう。
もちろん今回はアクシデント明け、南関移籍初戦、マイル戦でテンの速いレース、など不安要素は多々あります。前走のアクシデントを引きずっていれば今回も大敗があっておかしくない。ただ単馬券はアンサンブルライフやモリデンルンバの方が売れていることを考えると、まともなら確実に一番強いだろうこの馬は今回買えるはず。先行馬2頭をもし交わせるとしたらこの馬だけと見ています。
対抗評価は◯モリデンルンバにしました。
道営時代にはタービランスに全く歯が立たなかった馬ですが、南関移籍後は圧巻の走り。平和賞ではアンサンブルライフに負けこそしましたが、あれは完全に枠順の差。もしこの馬が内枠でアンサンブルが外枠なら着順は逆転していたでしょう。
前走を見ても他の南関の馬とはスピードの次元が違いそうで、今回はアンサンブルライフに逃げ粘られるか、タービランスに能力の違いから捲られて差されるかしか負ける要素は感じません。
三番手に▲アンサンブルライフを置きます。
全日本2歳優駿では地方馬で最先着したように、現時点での南関のエースはポッドガイとトロヴァオとこの馬であることは異論はないでしょう。今回はモリデンルンバと共にスピードでは抜けているメンバー構成で、絶好枠も引けたことで自分のレースはすることができそう。
先行争いが激しくなりそうなメンバー構成ですが、左海騎手はハナを取りきるはずで、そうなれば浦和1600mのコース形態を考えても、4番手以下は引き離せるはず。モリデンルンバ、タービランスとの力関係が鍵ですが、それ以外の馬は物理的にこの馬は差せないはず。
特注評価として☆フォクスホールを置きました。
前走がとにかく圧巻の競馬。今回と同コースで向こう正面で逃げ馬に並びかけると、ほとんど馬なりで追わずの大楽勝。あれを見ても浦和コースへの適性は相当高そう。
2走前はハイセイコー記念でトロヴァオとそう差のない競馬をしていますし、枠順やスピードを見てもアンサンブル、モリデン、タービランスについていけるのはこの馬ぐらいじゃないでしょうか。
ただ、前走はいい具合に捲っていけましたが、あれは4〜5ハロンのラップが14.5→13.4もかかったから。相手が弱くて向こう正面のペースが緩んだところで一気に捲れたわけで、今回のアンサンブルライフとモリデンルンバはそこを13.0→ 12.8くらいで纏めてきます。それを捲って並びかけるのは恐らく不可能。コース適性はあると思いますが3着争いが精一杯じゃないでしょうか。
今年は内枠の先行2騎がかなり強いので、縦長になって外枠勢は厳しいと思います。
ジャーニーマンは先ほども書いたように若干怖いですが、ここを買っても点数が多くなるので勇気を持っての切り。
ラクテは全日本2歳優駿でも本命にしたように能力は認めているのですが、やはりこの馬はもっと短い距離の方があいそう。そして上田騎手はそんなに上手くないので浦和1600mの大外枠から上位に持ってくる技量はないと見ています。
印まとめ
◎タービランス
◯モリデンルンバ
▲アンサンブルライフ
☆フォクスホール
勝負度B
推奨馬券
<本線>
馬単 ◎→◯(22倍前後想定)
馬単 ◎→▲(15倍前後想定)
三連単 ◎→◯→▲(35倍前後想定)
三連単 ◎→▲→◯(35倍前後想定)
<抑え>
三連単 ◎→◯→☆(100倍前後想定)※馬単本線あるのでオッズ次第では買わない
三連単 ◎→▲→☆(70倍前後想定)※馬単本線あるのでオッズ次第では買わない
三連単 ◯→◎→▲(40倍前後想定)
三連単 ◯→◎→☆(70倍前後想定)
三連単 ▲→◎→◯(20倍前後想定)
三連単 ▲→◎→☆(40倍前後想定)
三連単 ◎→◯→☆(30倍前後想定)
三連単 ◯→◎→☆(20倍前後想定)
基本的には能力比較上で一番強いタービランスが勝ち切る馬券を本線で強気に買う予定。そうなると強い先行馬を交わしての勝利となるので、2着はモリデンかアンサンブルのどちらかになるのは間違いないでしょう。
最初は三連単本線で買うつもりでしたが、10時半現在では明らかに馬単の方が旨味があるのでこちら本線にするかも。ここは最後までオッズを見極めたいところ。
タービランスが勝ちきった場合の抑えでの3着フォクスホールの馬券は買わなくていいかもなぁと思っています。馬単本線ならそれで十分回収できるので。
抑えで絶対買いたいのは、先行馬どちらかを交わせなかった場合のタービランス2着パターンの三連単。その場合も恐らく3着はモリデンかアンサンブルになるとは思います。
もしタービランスが状態不安や初コースに戸惑ってぶっ飛んだ場合、そうなれば先行馬2騎が飛ばして行って、3番手にフォクスホールの形になるはず。そうなればモリデンとアンサンブルの行った行ったで3着フォクスホールの形が堅いでしょう。タービランスは前走のことがあるので一応この馬券は抑えておきたいです。
タービランスは前走のことがあるので「確実に来る!」と断言できないのが辛いですが、以上の考察を踏まえれば能力上位なのは明白でしょう。恐らく今回勝ってしまうと次からは単勝1倍台でしか買えない馬になると見ているので、今回は妙味あるギャンブルと見てタービランス本命で勝負してみます。