全頭特集の一発目はおととしの勝ち馬ゴールドシップ。まぁこの順番も絶対に有馬記念に出るだろう順にやるので無難な馬からになる事をご理解ください。
徹底分析ゴールドシップ
血統
父ステイゴールド
母ポイントフラッグ(母父メジロマックイーン)
オルフェーヴルと同じ配合だがこちらは母父メジロマックイーンの血が前面に押し出ているようなスタミナ馬。ステイゴールド特有の気性の激しさも特徴で、ステイゴールド産駒にしては馬格に恵まれている。
馬キャラ
3歳時までは菊花賞を制したり共同通信杯を制するなど、京都や東京などの平坦系なコースでも走る事が出来たが、古馬になるにつれて中山や阪神のような急坂のあるコースでしか好走できないわかりやすいキャラが定着。
馬には「絶対的な末脚を持つ馬」と「相対的な末脚を持つ馬」がいるということは常々述べておりますが、ゴールドシップは典型的な相対脚の馬。周りが止まれば止まるほど強い勝ち方を見せる馬で、例えば中山3600mのステイヤーズSなんて走らせたらどれほど強い走りを見せるでしょうか。
以下、主なゴールドシップのキャラクター要素
(1) スタートダッシュがつかない
(2) 出遅れの危険性あり
(3) 出せる上がり時計に限界がある(34秒台中盤が限界)
(4) 4Fぶっ通しでスパートし続けられる驚異的なスタミナ
得意なレース
直線に坂のある長距離戦での消耗戦
ゴールドシップが得意な舞台は実にわかりやすい。距離は延びるだけ延びた方が良く、とにかく周りの馬が止まる条件ほど走る。
ベストコースランキング
1位:阪神芝3000m
2位:阪神芝2200m
3位:中山芝2200m
ベストは阪神芝3000mだろう。スタートが上手くないこの馬にとって直線スタートの阪神芝3000mや2200mであれば直線スタートで押し上げれば先行もでき、ほぼ確実に好走することができる。
中山コースであれば3600mを除けばベストは2200mか。なぜ2500mより2200mの方が向くかと言えば、それはスタートの位置だ。
中山2200mはスタートの位置が直線の入り口、コーナーまでが長いのでスタートが悪くても位置をとることができる。逆に中山2500mは下り坂のコーナースタート。スタートが良い馬でなければ先行することができないためリスクが高い。
苦手なレース
少しでも瞬発力が要求されるレース
ゴールドシップは もうキャラが根付きすぎてしまっているため、少しでも瞬発力が要求されればそれだけで走らない。いくら長距離でも京都の平坦コースでは走らない。
あとは恐らく苦手だと思われるのが、
スローペースで向こう正面から一気にペースが上がるような変則ラップ
ゴールドシップは最初からミドルペースならばバテないので周りがバテる分好走できる。
そしてスローで進むのであれば自ら他の馬より1F早い位置から捲りの消耗戦をしかける事ができるので、捲り切って勝ちきることができる。
ただし、スローで進んでゴールドシップが捲ろうという位置で全体のペースもあがるようなコースは絶対に苦手だ。いくらスタミナがあるとはいえペースがあがるところで捲り切るのは至難の業。この馬が京都が苦手なのは平坦でキレる脚が使えないのもあるが、ゴールドシップが捲りをしかけるタイミングで先行馬が下り坂に差しかかってペースが上がる京都コースの形状が影響している可能性もある。
有馬記念ではどう評価すべきか?
近しい人からたまたまお話をうかがえたがゴールドシップは来年も現役が決定しているそう。既に実績十分なだけに来年も続けると言う事はまだ走れるという陣営判断があるのだろう。衰えるのはまだ早い。
そんなゴールドシップの有馬記念評価はこうなった。
中山2500m適性も高く馬キャラも合う舞台だが、下り坂コーナースタートでは最後方からのレースとなることは確実で、出遅れのリスクもある。適性面は最大限に評価するもギャンブル性の高い馬のため軸に固定するのはどうか?
宝塚記念では本命を打った馬だ。それは直線スタートというのが大きかった。今回はコーナースタートとなれば評価は落とす。ただし、それでもヒモ以上の印はつけると思う。そんな評価だ。
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