中山記念2017(中山芝1800m)の考察です。
2月26日に中山競馬場で開催され発走時刻は15:45です。出走馬はアンビシャス、リアルスティール、ツクバアズマオー、ネオリアリズム、ヴィブロスなど11頭を予定。中山競馬場の芝1800mで行われるGII戦です。
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中山記念 2017 予想
予想の根拠はコチラです
考察のところでも書いたように、中山記念は近年で傾向変化が見られるレース。
以前は中山金杯やAJCCの延長線上のようなレースで、中山コースが得意な馬が能力を超えて適性だけで走っちゃうようなレースでした。それが近年では中距離馬の春の最大目標がドバイミーティングに変わったことで、ちょうど良いローテーションが組める中山記念に超A級の馬がこぞって出走してくることに。
今年からは大阪杯の前哨戦としての意味合いも強くなりましたし、もう中山適性が重視されるレースというよりは能力と能力のガチンコのぶつかり合いの勝負になりやすいレースとなった、と考えた方がよさそうです。
今年のメンバーを見てみても、、、
アンビシャス=昨年ドゥラメンテと接戦
リアルスティール=ドバイターフ1着、皐月賞2着、菊花賞2着
ヌーヴォレコルト=オークス1着
ロゴタイプ=皐月賞1着、安田記念1着
ヴィブロス=秋華賞1着
ネオリアリズム=マイルCS3着、札幌記念でモーリスに先着
といったようにGIレベルの馬がズラリと揃った印象。
裏開催の阪急杯とはメンバーレベルが天と地の差という感じで、これはポッと出のオープンレベルの馬では通用しないレースでしょう。
また、もう一つこのレースでポイントになりそうなのが展開か。
昨年はカオスモスが逃げて淀みない流れになりましたが、今年は前へ行きそうなマイネルミラノとクリールカイザーが同じ相沢厩舎というのは気をつけなければいけないこと。まず間違いなくマイネルミラノが逃げてそれに競りかけない番手にクリールカイザーという指示が出ているでしょうし、この2頭がやりあう可能性は少なそう。そこにロゴタイプとネオリアリズムがどう絡むかですが、少なくとも昨年よりはペースが落ち着きそう。
マイネルミラノにしてもクリールカイザーにしてもロゴタイプにしても、あんまりスローに落としての決め手勝負にはしたくないはずで、そこまでのスローペースにはならないと思いますが、序盤のペースはそこまで速くない展開になりそうで、昨年よりもポテンシャル勝負<<ギアチェンジ勝負といった感じのレースになりそう。
まぁ展開向いたとしてもその展開利だけで粘れる伏兵はいなそうなので、今年に関してはそこまで厳しいペースにならない上でどの強い馬を評価するか、といったレースになりそうです。
中山記念 2017の印
本命 ◎リアルスティール
本命はリアルスティールが堅軸でしょう。
レベルの高い現5歳世代のクラシックの中心をなしていた馬で、今の競馬界がキタサンブラックを中心に回っていることを考えてもこの馬も現役最強馬クラス。この馬の得意としている1800m〜2000mの距離での通算成績は(3-3-1-0)とほぼパーフェクト。基礎体力は現役馬の中でも抜けているので大きく崩れることはまず考えられない。
ただ、一方で勝ち味に遅い馬で、新馬戦を除けばこの馬が勝利を挙げたのは共同通信杯とドバイターフの2回のみ。その一方で2着は5回、3着が1回もあって、着外は3回のみ。その着外の3回もマイル戦と2400m戦が2回で適性外距離での仕方がない敗戦という感じだった。
スパッとキレる末脚がないため後ろで控える競馬をすれば前に行った馬に粘られ、前で積極的な競馬をすれば後ろで脚を溜めた末脚キレる馬に差される、という歯がゆい競馬が続いている馬。実際に新馬戦以降の2勝は福永騎手とムーア騎手が好位から完璧に乗った結果。
今回は戸崎騎手がテン乗りでの騎乗となりますし、今年の戸崎騎手は近年の福永騎手のようで「安定はしているけど勝ちきれない」競馬続き。重賞でもゼーヴィント、ベストウォーリア、フローレスマジックなど強い馬を好位から無難な競馬をして着内には持ってくるが勝ちきれない競馬が続いている。
リアルスティール自体の決め手を欠くキャラクターと、戸崎騎手の勝ちきれない近走成績を考えればこの馬が勝ちきれないレースになる可能性が高いと見ている。
対抗 ◯アンビシャス
対抗はアンビシャスにしました。
この馬はGI実績こそないですが能力は現役最強レベル。今の現役最強クラスであるキタサンブラックがドゥラメンテに歯が立たなかったことを考えても昨年の中山記念でドゥラメンテにあと一歩まで迫ったこの馬のパフォーマンスは圧巻と言って良さそう。
驚異的な末脚を使うので一見すると東京コースが合うように思われがちですが、実際は使える脚が長くないので小回りコース向きのタイプ。好走実績がラジオNIKKEI賞や中山記念、大阪杯など小回りコースに集中しているのも偶然ではないでしょう。
距離に限界があるタイプでベストは小回りの1800m。ルメール騎手はこの馬の脚の使いどころを完璧に理解している感じですし、どんなペースになろうともしっかりと脚を溜めることができれば直線では鬼脚で突っ込んでくると思います。
単穴 ▲
三番手選びがこのレースの最重要ポイントになりそう。
この次に書きますが、ネオリアリズムという馬は能力のMAX値で言えばアンビシャスとリアルスティールに匹敵するものがあっていい馬。ただ、そのMAXの値を出せる可能性は半分くらいしかなさそうで、出せなかった場合は2、3着に残るというよりはあっさりと大敗しそうなタイプ。
そういった意味でネオリアリズムが折り合いを欠いて崩れた場合には、リアルスティールとアンビシャスの次に末脚がキレる馬が突っ込んでくるはず。恐らくそれはこの馬だろう。
前走の秋華賞はシンハライト、メジャーエンブレム、チェッキーノといった馬たちが離脱したためにメンバーレベル低いとひと括りにされている感じですが、スローペースの流れを外から一気に差し切ったこの馬のパフォーマンスは普通に強かったはず。
2走前の紫苑Sの時点でのビッシュはシンハライトやメジャーエンブレムと比べても遜色ないパフォーマンスを見せていたはずですし、この馬も4コーナーで不利さえなければビッシュと差のない競馬になっていたはず。突き放したフロンテアクイーンは準オープンを圧勝している馬ですし、今回はメンバー強いですがリアルスティール、アンビシャス以外のメンバーとの能力比較では最上位なんじゃないでしょうか(ネオリアリズムが自滅した場合)
特注 ☆ネオリアリズム
フェブラリーSでいうコパノリッキーのようなピンかパーの魅力としてネオリアリズムは期待半分で不安も半分。
この馬は現役屈指の乗り難しい馬で騎手によっては全く折り合いがつかない馬。過去にこの馬を乗りこなせたのはルメールとムーアだけ、という馬で、前走の香港マイルはムーアですら折り合い欠いてしまったのが敗因という感じ。
気性面の課題はありますが、マイルCSの内容を見てもマイルでは少し距離が短そう。2000mの札幌記念でモーリス相手に逃げ切っているように本質的には中距離馬なはずで、折り合い面と距離面のバランスとして1800mぐらいが絶妙に合いそうな感じ。
どんな馬場や展開だったにせよモーリスに勝てる馬なんて世界を見渡してもそうはいないはずですし、折り合いバッチリつけばここも勝利まであっていい馬。ただ、今回乗るデムーロは劇薬でもありそうで、あんまり折り合いを気にせずに位置を取って勝ちを狙いにいくタイプ。それがハマれば頭も十分にありそうですが、ハマらなければ大敗まであると思います。
△ロゴタイプ
いかにも穴っぽい匂いのするロゴタイプは抑えまで。
古馬になってからのこの馬のキャラクターは、速い脚を使わなくて済む1600m〜1800mで立ち回り勝負になった場合のみ好走している感じ。途中でペースが緩まないマイル戦で活躍しているのはキレが問われないからでしょうし、そういった条件で狙えばいい馬だと思います。
キレよりも持久力を活かすタイプ馬というのは、個人的な仮説ですがポン駆けがあまり効かない印象。使って味が出てくる感じで、実際に昨年のロゴタイプも休み明けの中山記念は全く何もできずに、次走のダービー卿チャレンジトロフィーで2着に好走。昨秋も外差し馬場にやられたとはいえ休み明けの毎日王冠→天皇賞秋でパフォーマンスを上げてきており、恐らくこの馬は叩き良化型。今回は狙いどきではないと思います。
昨年よりもペース落ち着きそうで最後は1800m戦特有のギアチェンジ力が要求されるレースになりそうですし、そういうレースになれば厳しそう。昨秋の天皇賞が意外に強かったのと、鞍上田辺ということで一応抑えますが期待値は薄い。
消 ツクバアズマオー
ツクバアズマオーは今回は能力足りないはず。
確かに昨年で急激に能力をつけてきた馬ですが、オールカマーでは休み明けのゴールドアクター以外はサトノノブレス、クリールカイザー、衰えたマリアライトあたりと接戦という内容。中山金杯は恐ろしくメンバーレベル低い上にハイペースで展開向いた上でクラリティスカイと少差。前走重賞勝ちということである程度人気するでしょうが、さすがに今回は家賃が高すぎる感じ。
1800mも短そうですし、前走よりもペース緩んだ上でギアチェンジと底力を要求されるようなレースになれば恐らく差し負けるはず。アンビシャスとリアルスティールに能力で敵うとも思えず、差し→差し→差しで決まるとしてももう1頭はより瞬発力があって能力も上だろう
消 ヌーヴォレコルト
ヌーヴォレコルトに関しては今回は厳しいはず。
昨年の国内での走りを見ても能力の衰えは明らか。前走の香港ヴァーズでは4着と健闘しましたが、ハイランドリールが作る淀みない流れを追いかけた馬が失速した中を最後方で脚を溜めていたこの馬が漁夫の利で突っ込んできたようなレースでした。実際、3着以下は大混戦でしたし、この4着にあまり意味はないか。
香港ヴァーズのメンバーを見てもサトノクラウンが勝ってしまったように言われているほどレベルは高くなかったはず。芝2400m路線は欧州よりも日本の方がレベルが上な感じがあり、その中で展開向いて4着ならば今回は軽視したい。
そもそも、もう6歳牝馬なわけですし、どう考えても牝馬なら衰えてきているはず。これがレベル低いレースならまだしもこんなGI級の馬相手では厳しそう。実際、今回の結果次第で引退が決まるみたいですし、普通に通用せずに繁殖入りが濃厚じゃないでしょうか。
印まとめ
◎リアルスティール
◯アンビシャス
▲
☆ネオリアリズム
△ロゴタイプ
勝負度C
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