今日は10/23(日)に行われる菊花賞の予想です。
菊花賞 予想
まず、菊花賞の予想の前に今年の3歳世代について書いておきましょう。
いろいろなメディアに書かれているように、今年の3歳世代は史上稀に見るハイレベル世代。まだ古馬混合GIがないのでわからないじゃないか、という声もあるかもしれませんが、この世代のレベルの高さは皐月賞の内容と時計を見ただけで明らか。
そして、その皐月賞と日本ダービーで上位4頭がまったく同じだったというのも注目すべきことで、もうこの世代の上位馬はレベルが高すぎて、適正が合わないとかそういう事で凡走したりはしない馬たち。今回、菊花賞に出走しているサトノダイヤモンド、ディーマジェスティといった馬は人気に支持されるのも納得の馬ですし、ここに今更疑問符をつける意味もないだろう。
今年の菊花賞の構図としては、2強のサトノダイヤモンドとディーマジェスティが中心だが、そこに穴人気もしている適正面でベスト評価できるカフジプリンス、そして菊花賞3着馬のレッドエルディストあたりが挑むという感じだろうか。
そして重要なのはこれら中心視される馬が全て内枠を引いてしまったという事。今年はペースをかき回しそうな馬もおらず、まずスローペースが濃厚。そうなれば例年通りの完全なる立ち回り勝負になりそうで、絶対的に内枠を引いた馬が有利になりそう。
有力馬が全て内枠の上に、インを立ち回った馬が有利になりそうなレース展開
昨年の菊花賞はキタサンブラックとリアルスティールのワンツーで、言ってみればディープインパクト産駒(キタサンブラックは擬似ディープですが)のワンツーでした。道中スローで進めば、血統よりも能力の絶対値が要求されるのが現代の菊花賞で、今年もこの枠順になってしまうとガチガチで収まる可能性がかなり高まったと思います。
なんせ、中枠〜外枠を引いた馬は、能力抜けている2頭や適正MAXのカフジプリンスあたりがインでロスない競馬をするところを、外を回して馬券に絡まなければいけないわけで、穴馬を探すのに外へ外へ向かうのは得策ではないと思います。
こんな感じで枠順と展開を含めたレース見解を出してみると、今年は内枠の有力馬で仕方がない、というのが前提。ガチガチの決着も6割くらいあると思います。
ただ、そんな状況でも穴を開けられる可能性が一つだけあります。それは外へ外へ穴馬を探すのではなく、前へ前へ穴馬を探す事。先ほども言ったように今年の菊花賞はまずスローペース確実。これで馬群が凝縮されればインを立ち回った有力馬で決まると思いますが、幸か不幸かサトノエトワールという逃げ馬が1頭いることにより、もしかするとスローなのに縦長という隊列になる可能性もありそう。
もう今年の菊花賞で穴が開くとしたらこのパターンしかないと思います。もちろん内枠の有力馬で堅く買うのもアリですが、京都の長丁場の舞台は4、5年に1度、前へ行く大穴馬による大波乱が起こる事あり。GIベースで言えば2012年のビートブラックの天皇賞(春)を最後にそのような波乱は起きておらず、今年も大して話題になっていない事から先行馬は総じて軽視されるはず。
そんな年にこういう光景はやってきたりするのです。
サトノダイヤモンドとディーマジェスティが強いのは百も承知。その上で、穴が開くとしたらこのパターンしかないのであれば、今年は馬群の前を見つめて夢を見てみることにしようと思います。
というわけで、予想の発表。
本命は17番人気の◎アグネスフォルテにしました。
菊花賞の適正として必要なのは「スタミナ」と「京都コース適正」の2つで、この馬は全く人気ありませんがその2つを兼ね備えている唯一の馬と言っていいかも。
父ハービンジャーはデインヒル系でスタミナ面は問題なし。ただ、この馬はハービンジャー産駒にしてはスピード面も兼ね備えている印象で、それは母父デピュティミニスターの部分が素軽さを生み出しているか。
それだけでは菊花賞で必要なスタミナの裏付けという部分で不安もあるが、この馬の母母父はダンスインザダーク。もう菊花賞はダンスインザダークというだけで穴馬が走ってきた歴史がありますし、有名なところではデルタブルースの勝利を皮切りに、スリーロールスとフォゲッタブルのワンツー。そしてダンスインザダークの全弟であるトーセンダンス産駒でさえユウキソルジャーが馬券に絡みました。今年の出走馬でダンスインザダークの血を持つのはこの馬とコスモジャーべのみ。期待してみる価値はあるだろう。
もちろんこの馬を推したいのは血統だけではなく、京都コース適正も申し分ない。未勝利勝ちを挙げたのは昨年の菊花賞ウィークの京都芝2000m。その時に叩き出した時計は2歳レコードタイムで、前述した通りスピード面も兼ね備えたハービンジャー産駒といえよう。他にも京都コースでは京都新聞杯2着の実績もあり、過去に菊花賞で穴を開けてきた馬に共通する京都コース実績という点でも申し分ない。
前走はデータ的にも絶好の神戸新聞杯組で、その負け方も不利を受けた後にじりじり伸び返してきた感じで、揉まれるのが苦手なハービンジャー産駒にしてはなかなか見所ある負け方。過去のレースを見ても外枠からストレスなく外目を追走できた時に好走しており、この馬にとっては外枠はプラスなはず。鞍上の松山騎手はまるで京都コースの馬場を確かめるかのように、土曜は積極的な競馬を連発していましたし、恐らくは強気なレースぶりをしてくれるはずです。
ここからは少しオカルトな部分も入りますが、実はこの馬にとって幸運なデータもあります。
この馬は馬券圏内に好走した3回が全て7枠を引いた時のもの。なんとびっくり今回も引いた枠は7枠14番。ラッキーセブンが大好きな馬、という感じですが、まぁハービンジャー産駒だけに外目から追走できるレースで好走しやすいということか。ちなみに今年の菊花賞は第77回だったりもします。
サトノエトワールが行ってくれた2番手あたりを追走できればあながち一発なくはなさそうですし、とにかく3コーナーで淀がざわめくような展開に持ち込めれば面白い1頭です。
父はそこまでスタミナ系統ではなく、ナムラシングンやジュエラーなどは少し距離の限界がありそうな印象。ただ、ネオユニヴァースの亜流と考えればサウンズオブアースの例もありますし、父系もこなせてはおかしくない距離。そして何よりこの馬は母系がスタミナの塊のような血統配合。母父ラムタラで母母父ミルジョージとこれでもかというくらいの海外スタミナ血統が詰め込まれており、これならば父系にスタミナの不安があっても十分にカバーできるものでしょう。
レースぶりを見ても前半でゆったり行ける距離でこその馬で、距離は長ければ長いほうがよさそうなタイプ。特に印象的だったのすみれステークスでの好走で、よどみないペースを作りながらブラックスピネルを逆に引き離した内容を見てもこの馬は適正あるレースなら強いはず。ラジオNIKKEI杯ではあと一歩で馬券圏内という競馬をしていますし、少なくとも最低人気18番人気になるような馬ではないはず。
今回は絶好の内枠を引くことができましたし、戦績を見ていてもいつぞやのビートブラックが3着に激走した時と同じような感じなんですよね。本命馬アグネスフォルテが粘り切るような展開のレースになれば、この馬にもその大穴としての権利がありと見てこの馬にも期待してみます。
三番手は▲カフジプリンスにしました。
どう考えてもベタに菊花賞を狙うならこの馬でしょう。父ハーツクライ×母父ロベルトというスタミナ配合で、札幌芝2600mで圧倒的内容の競馬を見せており、神戸新聞杯で差し届かない、、、といういかにも距離が伸びて良さそうと思わせる内容。その上に絶好の1枠1番まで引いてしまったとなると、逆に走らないと不思議なくらいにも見えます。
まぁここまで揃ってしまった以上、現代競馬では過剰人気は避けられませんし、もう穴馬という感じではなさそう。ただ本命馬が縦長レースを前々でなだれ込む、というパターンで来る馬を想定している以上、インベタからロングスパートでスルスルというのが相手としては一番想像しやすいところか。
本命にできなかった理由はこの馬からサトノやディーマジェに流しても過剰人気しすぎて安い事と、夏の休養明けから1万m以上を走るローテーションがネック。どう考えても前走か2走前が余計だったとしか思えず、スタミナある血統ながらそのスタミナをフルに発揮できるかは疑問な部分もあります。
☆サトノダイヤモンドと☆ディーマジェスティは今回は差をつけずに同等の評価とします。
血統面では母父ブライアンズタイムのディーマジェスティが長距離向きだとは思いますが、レースセンスに優りインで脚が溜められそうなサトノダイヤモンドもそつなさで血統面をカバーできそう。
ディーマジェスティのほうが適正はありそうな気もしますが、なんだかんだで関西馬優勢のレース。ここはどちらも能力は抜けて強い、ということでここの差はつけないことにします。
先ほども書いたように強い有力馬が内枠を引いた以上、前にいく穴馬以外は台頭の余地なし。今年の菊花賞は印を絞ってドカンと超大穴を狙ってみたいと思います。
印まとめ
◎アグネスフォルテ
◯
▲カフジプリンス
☆サトノダイヤモンド
☆ディーマジェスティ